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初回で1100万円を受注 テラハの人気モデル又来綾がD2Cブランドを立ち上げた理由

 インスタなどのSNSを通じ、顧客とダイレクトにつながったD2C(Direct to Consumer)のファッションブランドが増えている。リアリティ番組「テラスハウス 軽井沢編」に出演した女子大生モデルの又来綾が、クリエイティブ・ディレクターとして12月に立ち上げたばかりの「ステラヴィアナ(STELLA VIANA)」もその一つだ。

 「ステラヴィアナ」は、12月14〜16日のわずか3日間の受注展示会で1100万円の受注がついたという。会場はわずか20坪にも満たない小さなスペースだったが、若い女性を中心に1000人が殺到した。又来ディレクターは「正直言って全く予想していなかった」と振り返る。トップス5000円、パンツ1万2000円、アウター2万円で、現在女子大生の又来ディレクターは「自分が学校に着ていきたい服を作りたくって」という。

 同ブランドの運営は、バロックジャパンリミテッド時代に「シェルターマグ」の立ち上げに参加した室直樹氏が今年の4月に設立したグッドバイブスオンリー(GOOD VIBES ONLY)だ。これまでコスメのOEM(相手先ブランド生産)などを手がけたことはあったものの、アパレルもオリジナルブランドも手がけるのは今回が初めて。室社長は「又来さんとはテラハに出演する前に会う機会があって、そのときに一緒にブランド立ち上げたいね、と話していた。その後テラハ出演でものすごい人気が上がっていたので、もうムリかなと思ったけどあらためて夏頃にオファーしたら、すんなりとOKをもらえた」という。又来ディレクターは「実は芸能活動は昨年4月で休止して、事務所も辞めていました。ファッションがすごく好きで、人前に出るのも好きでした。この2つを同時に実現できるお仕事をやりたいと思っていたので、今回のオファーをいただいてすぐに決めました」。

 D2Cブランドの肝は、なんと言ってもインスタなどのSNSだ。その点で又来ディレクターは筋金入りのインスタユーザーだ。「基本的にDMのメッセージにはすべて返事しています。芸能活動を昨年休止した後も、ずっとそれは変わりません。仕事のためではなく、コミュニケーションを取るのが好きなんです」という。先日の展示会でも「残念だったのは、お話できなかったお客さまもいたこと。本当は来てくださった方全員とお話しがしたかった。インスタグラムではファンの方のアカウントもよく見ますし、服を考えるときの参考にしています」。

 「ステラヴィアナ」の服の作り方はグッド バイブス オンリーが大もとの服のアイデアやスケッチを作って、又来ディレクターと一緒に仕上げていくという。室社長は「今の時代はクオリティーが伴っていないと満足していただけない。リサーチはかなり入念に行っている。何よりも気をつけているのはオリジナリティー。今の時代はコピーすることが大きなリスクになる」と話す。

 グッド バイブス オンリーは室社長がほぼ自己資金で立ち上げた。「D2Cブランドは大きな資金がなくてもできるというメリットがある。今はベンチャーキャピタルからの調達なども考えていない。そもそも独立したのは、クリエイティブ・ディレクターのやりたいことを100%実現したいと思ったから。大きな企業では採算を取るために犠牲にすることも少なくない。その意味で僕にとって『ステラヴィアナ』は又来ディレクターがやりたいことを全力でサポートするためのもの。ファーストステップは思った以上の成果を挙げられた」。