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「リチャード クイン」のショー会場に本物の英クイーンが登場

 イギリス女王、エリザベス2世(Elizabeth II以下、エリザベス女王)が2月20日、「リチャード クイン(RICHARD QUINN)」2018-19年春夏コレクションのショー会場に姿を見せた。エリザベス女王が同ブランドのコレクション会場を訪れたのは、第1回「英国デザイン クイーン エリザベスII アワード(Queen Elizabeth II Award)」を受賞したリチャード・クインに、直々に同賞を授与するためだった。エリザベス女王がロンドン・ファッション・ウイークの会場を訪れるのは初めてのことだ。

 来場者はエリザベス女王が会場に現れた瞬間、息をのみ、立ち上がって拍手で迎えた。エリザベス女王はフロントローに座っていたアナ・ウィンター(Anna Wintour)米「ヴォーグ(VOGUE)」編集長の隣に座り、ショーを鑑賞した。

 「英国デザイン クイーン エリザベスII アワード」は、作品を通して社会に貢献した才能あるデザイナーに贈られる賞だ。英国ファッション協議会(British Fashion Council)のキャロライン・ラッシュ(Caroline Rush)最高責任者は、「英王室と協力することにより、イギリスの若手ファッションデザイナーが世界的な地位を築くための助けになる他、ファッション業界や社会、コニュニティーに影響を与えるであろう若手デザイナーの基準を明確にすることができる」と説明した。

 エリザベス女王は「ロンドン・ファッション・ウイークを訪れることができ、大変光栄に思う。イギリスのファッション業界は、ヘブリデスのツイードからノッティンガムレース、そしてもちろんファッションの中心地であるカーナビー・ストリートまで、長年にわたり優れたクラフツマンシップで知られており、世界レベルのテキスタイルと最先端のデザインを作り続けている。イギリスのファッションに貢献したすべての人とファッション業界を称え、この若き才能にこの賞を贈る」と語った。

 エリザベス女王がショーを観に来ることをクインが知らされたのはショー開催の数日前だった。「エリザベス女王を称え、数日でプリントのスカーフを制作し、コレクションに“女王らしさ”を加えた」とクイン。自身のプリントスタジオを持つ彼は「ペッカムにオープンしたスタジオは誰でも利用でき、自分のブランドだけでなく他のデザイナーの作品もプリントしている。生産からサンプル制作も可能。今日ここで披露したプリントも、このスタジオで作ったものだ」と語る。

 クインはロンドン南部のエルタムで生まれ育ち、セント・マーチン美術大学在学中から「ディオール(DIOR)」などで経験を積み、16年に同大学を卒業すると同時に自身の名を冠したブランドを立ち上げた。ブランドはクラシックなシルエットと、プリントをミックスするデザインで知られる。今シーズンはエプソン(EPSON)と協力し、同社のデジタルプリント技術を用いたプリントがコレクションに登場した。