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「ランバン」会社清算危機か? 大株主による株式売却のウワサが浮上

 ランバン(LANVIN)株の75%を所有するシャオラン・ワン(Shaw-Lan Wang)が、投資家と株式譲渡に関する話し合いを行っていると複数の情報筋は話す。ランバンは深刻な経営危機に陥っており、早急に資金調達を行わなければ会社清算の可能性もあるという。

 買い手候補の1つはカタールの投資会社メイフーラ・グループ(Mayhoola Group)のようだ。「ヴァレンティノ(VALENTINO)」や「バルマン(BALMAIN)」を傘下に持つ同グループはここ数年、ワンと繰り返し交渉しており、直近では「バルマン」を傘下に収める前の2016年に関心を示していたようだが、5億ユーロ(約680億円)前後を提示され断念したという。

 その他にも、過去にはケリング(KERING)も買収を検討したことがあるようだ。しかし健全な財務体質に戻すまでにかなりの投資が必要とされることから買収を断念したという。また、17年に「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」を傘下に収めたマイケル・コース ホールディングス(MICHAEL KORS HOLDINGS)もここ数カ月は候補に挙がっていたが、手を引いたという。

 「ランバン買収を検討する候補が出てきた」と話すのは別の情報筋だ。「ランバンの資金は底をついてきている。売り上げが落ち続けることでどんどん資金も減り、非常に危うい状況に陥っている。何とかしなければいけない状況になって、やっと関係者の目が覚めたようだ」。

 ランバンは監査の結果、財務状況を警告されている。ワンはこの結果を受けて17年11月、同年末までに資金を注入すると説明していたが、現時点でも資金注入は実行されていない。

 第3の情報筋は「オークションのような状況になっている。買い手候補がそれぞれ買い取り額を提示している」と話すが、ワンがこれまでランバンを手放すことに消極的だったことからも、結果がどうなるか予測できないと複数の情報筋は話す。

 「ランバン」は15年に当時のクリエイティブ・デイレクターだったアルベール・エルバス(Alber Elbaz)の退任以降、クリエイションのトップが定着せず、ブランドも低迷している。17年7月にはブシュラ・ジャラール(Bouchra Jarrar)元アーティスティック・ディレクターが2シーズンで退任し、後任のオリヴィエ・ラピドス(Olivier Lapidus)=アーティスティック・ディレクターが17年9月に発表したデビューコレクションはおよそ低評価だった。ランバンは16年にこの10年で初めて赤字を計上しており、17年はさらなる赤字の拡大が見込まれている。

 「ランバン」のスポークスウーマンからはコメントを得られず、メイフーラ・グループとは連絡が取れなかった。