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特集 2030年代のファッション&ビューティ 第15回 / 全14回

「人工タンパク質」のスパイバーが描く 「服から服をつくる未来」

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PROFILE: 室隆之スパイバー執行役員(製造部門長)CMnO

室隆之スパイバー執行役員(製造部門長)CMnO
PROFILE: (むろ・たかゆき)1984年12月22日生まれ、東京都青梅市出身。2009年、東京工業大学大学院生命理工学研究科修士課程修了。大学院では、海でも川でも生きられるフグの仕組みを遺伝子レベルで研究した。製薬会社で約7年間、生産技術の研究開発に携わった後、16年にスパイバー入社。21〜24年にタイに赴任。現在もSpiber (Thailand) Ltd.の取締役を務めるが、日本在住。26年4月から現職。

スパイバーは今年4月に私的整理を経て、新たな経営陣の下で再出発した。旧スパイバーの創業者2人も主席研究員として残り、新たな戦略を始動している。2032年ごろ、人工タンパク質素材「ブリュード・プロテイン」で何ができるようになるのか。製造部門のトップに就任した室隆之スパイバー執行役員CMnO(チーフ・マニュファクチュリング・オフィサー)が語る。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月26日号の記事に加筆しています)

WWD:2030年代にできるようになっていることは?

室隆之スパイバー執行役員CMnO(以下、室):「循環」の実現です。自分たちや他社がつくった服から、また服をつくる。炭素を空気中に出さない。そうした循環を社会に実装するには、個々の企業の取り組みだけでなく、それを支える産業構造や消費者の理解が欠かせないと痛感しています。例えば、非可食の糖を誰かにつくってもらえれば、私たちは素材をつくれます。ただ、それを継続的に供給する産業は、まだ実装されていません。地球全体で見れば、循環はまだできていないと考えています。

一方、消費者は「循環しているからいい」というだけでは手を伸ばしてくれません。驚きのある品質、スパイバーだからこそ実現できる品質が大事で、循環との両立が必要です。欧州の政策とも深く関わるため、ファクトを積み上げてルールメーカーを説得するといった、長期的な取り組みも重要になります。

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