ファッション
特集 2030年代のファッション&ビューティ 第13回 / 全14回

アジアの台頭とAIによる“超個人化” 米「WWD」の大物エディターが予測する未来

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PROFILE: マイルズ・ソーシャ/「WWD」インターナショナル・エディター

マイルズ・ソーシャ/「WWD」インターナショナル・エディター
PROFILE: カナダのカールトン大学でジャーナリズムを専攻。卒業後、同国の地方紙でキャリアをスタートした。1995年に米フェアチャイルド・ファッション・メディアに入社し、2000年に「WWD」のパリ支局長に就任。08年から欧州担当エディターを務め、現在はインターナショナル・エディターとして活躍している

ファッション業界はトレンドを生み出すと同時に、社会を映す鏡でもある。ここ数年は地政学上の先行き透明感が続き、それに伴って物価が高騰し経済格差が拡大する一方で、生成AIなどの新技術の登場により“まだ見ぬ未来”への期待が高まっている。混沌とした世界の中、業界はどのように変わっていくのだろうか。グローバルな視点を持つ米「WWD」のマイルズ・ソーシャ(Miles Socha)=インターナショナル・エディターに聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月26日号からの抜粋です)

ファッション業界は予想外の出来事に満ちている。2025年から26年にかけて、ラグジュアリーブランドでは数十人ものデザイナー交代を伴うクリエイティブ体制の大刷新が起こった。また中国のトイブランド、ポップマート(POP MART)によるキャラクター“ラブブ”の世界的なブームや、「ザラ(ZARA)」とジョン・ガリアーノ(John Galliano)の協業、27年春夏シーズンにおけるブラトップとフリンジの復活、パリ発のアバンギャルドな若手ブランド「マティエ フェカル(MATIERES FECALES)」の躍進などを予測できた人はほとんどいないだろう。

しかし経済やビジネスの明白な潮流を見れば、30年代のファッション業界への影響をある程度は推測できる。米国をはじめとする先進国での所得格差の拡大は、デザイナーズファッションをかつての“高級馬車ビジネス”、すなわち富裕層のみを対象とした商売へと逆戻りさせる可能性がある。また、大衆向けのマスブランドとラグジュアリーの間で空洞化している中価格帯市場が再び活況を呈すると見る専門家も多い。

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