PROFILE: 森永邦彦/「アンリアレイジ」デザイナー

「アンリアレイジ」を手掛ける森永邦彦デザイナーは、光や色、形といった服の常識を問い直し、テクノロジーを取り入れたクリエイションに挑んできた。近年はAIを活用し、20年以上の服作りで培った自身のデザインの癖や手法を可視化。そこから外れた新たな表現を模索している。自身の実践から切り開くファッションの未来を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月26日号からの抜粋です)
「テクノロジーと切り離して人は生きていけない」
WWD:「アンリアレイジ」は、これまでテクノロジーも活用しファッションの可能性を広げてきた。その根底にある考えは?
森永邦彦デザイナー(以下、森永):ずっと信じているのは、まだファッションになっていないものを、ファッションの領域に取り込むこと。その中でも、テクノロジーはまだファッションになっていないと、10年以上前から思っていた。でも、必ず社会の基本的なインフラになっていくもの。これからの時代、テクノロジーと切り離して人は生きていけない。ファッションとテクノロジーが「コラボレーション」という言葉も出ないほど一体化している未来は近い。
WWD:テクノロジーを取り入れた服作りは、どのように始まった?
森永:もともと素材の柄や色は決まったものだという常識を覆したかった。学生時代から生地を10段階に脱色して縫い合わせたり、ショーの最中に服を染めたりしていた。その表現を追求するうちに、テクノロジーにたどり着いた。ただ、テクノロジーは技術的に見えすぎてしまうし、ファッションを食いかねない強度がある。こちらがコントロールできなければ負けてしまうこともある。そうした失敗も重ねながら、テクノロジーをファッションの中に取り込んできた。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。
