ファッション
特集 2030年代のファッション&ビューティ 第2回 / 全14回

ファッションデザイナーもAIで“分身化”へ 「アンリアレイジ」森永邦彦が実践する、ブランドを継続・進化させる服作り

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PROFILE: 森永邦彦/「アンリアレイジ」デザイナー

森永邦彦/「アンリアレイジ」デザイナー
PROFILE: (もりなが・くにひこ)1980年、東京都国立市生まれ。早稲田大学在学中にバンタンデザイン研究所で学び、2003年に「アンリアレイジ」を設立。06年春夏に東京、15年春夏にパリでデビュー。手仕事を原点に、テクノロジーを取り入れた独創的な服作りを続ける。20年に「フェンディ」と協業。26年1月には、AI開発企業のABEJAと共同開発に向けた契約を締結した PHOTO : SEIGO ISHIZAKA

「アンリアレイジ」を手掛ける森永邦彦デザイナーは、光や色、形といった服の常識を問い直し、テクノロジーを取り入れたクリエイションに挑んできた。近年はAIを活用し、20年以上の服作りで培った自身のデザインの癖や手法を可視化。そこから外れた新たな表現を模索している。自身の実践から切り開くファッションの未来を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月26日号からの抜粋です)

「テクノロジーと切り離して人は生きていけない」

WWD:「アンリアレイジ」は、これまでテクノロジーも活用しファッションの可能性を広げてきた。その根底にある考えは?

森永邦彦デザイナー(以下、森永):ずっと信じているのは、まだファッションになっていないものを、ファッションの領域に取り込むこと。その中でも、テクノロジーはまだファッションになっていないと、10年以上前から思っていた。でも、必ず社会の基本的なインフラになっていくもの。これからの時代、テクノロジーと切り離して人は生きていけない。ファッションとテクノロジーが「コラボレーション」という言葉も出ないほど一体化している未来は近い。

WWD:テクノロジーを取り入れた服作りは、どのように始まった?

森永:もともと素材の柄や色は決まったものだという常識を覆したかった。学生時代から生地を10段階に脱色して縫い合わせたり、ショーの最中に服を染めたりしていた。その表現を追求するうちに、テクノロジーにたどり着いた。ただ、テクノロジーは技術的に見えすぎてしまうし、ファッションを食いかねない強度がある。こちらがコントロールできなければ負けてしまうこともある。そうした失敗も重ねながら、テクノロジーをファッションの中に取り込んできた。

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