
ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、フレグランス催事から市場を読み解く話。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月26日号からの抜粋です)

木津由美子/ビューティ・ジャーナリスト プロフィール
(きづ・ゆみこ)早稲田大学卒業後、外資系航空会社、化粧品会社のAD/PRを経て編集者に転身。「VOGUE」「marie claire」「Harper's BAZAAR」でビューティを専門に担当し、グローバルトレンドやウェルネス企画などを展開。2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。FASHIONSNAPにて香水連載を展開中
【賢者が選んだ注目ニュース】

「サロン ド パルファン 2026」が、今年も伊勢丹新宿店本館6階の催物場で10月7日から12日まで開催された。出展したのは全47ブランド、売り上げは前年比約20%増、予算比は同約8%増と、好調のうちに幕を閉じた。“サロパ”の愛称で知られるフレグランス催事の先駆けだが、14回目となる今年は新たな局面に入ったようだ。その変化を3つの側面から読み解きたい。
伊勢丹新宿店 化粧品バイヤーの山崎奈々恵氏は今回の「数字」を次のように振り返る。「客数が大幅に伸びた6日間でした。客単価で見ると、昨年出展していた『アンリ・ジャック(HENRY JACQUES)』が1階ザ・ステージでの展開となったにもかかわらず、前年を大して割っていません。お客さまがついてきているなという実感があります。さらに細かく見ていくと、エムアイカードのお客さまの内訳になりますが、今までは40〜50代がボリュームゾーンだったところが、今年は30代が1番、次いで40代。伸び率で見ると20代が1番良くて、前年比で50%くらい伸びています。また、男性客を見ると、20代と40代が40%くらい伸ばしています。今までは40代の男性が抜け落ちていて、『ウルトラマリン(ULTRAMARINE)』などでバズった世代にどうやったら戻ってきてもらえるだろうと話していたので、とてもうれしいですね」。
その背景には、SNSを中心としたデジタル広告への積極投資もある。「広告をまわす期間を例年より長めに設けて、早めにお客さまに種まきをしたことが奏功。今までは新しい香りを探す方が目立ちましたが、今年は新客を多く獲得できました」。結果、14回目にして年齢・性別を問わず幅広い層の集客を実現。やり方次第でフレグランス市場にはまだまだ伸び代がある、とみていい。
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