MTGが展開する筋電気刺激(EMS)を活用したトレーニングブランド「シックスパッド(SIXPAD)」はこのほど、リカバリーウエアをリニューアルした。運動中の着用を想定した“スポーツ”ラインを新設し、スポーツ、カジュアル、スリープの3ラインで計15型(8800円~2万3100円)を展開する。参入企業が相次ぐリカバリーウエア市場で、トレーニング領域で培った知見を生かし、スポーツ用途で競合との差別化を図る。
運動中の動きやすさを追求
独自繊維技術も刷新
新設した“スポーツ”ラインは、腕の上げ下げや屈伸などの動作を考慮したパターン設計を採用。吸水速乾性やUVカット機能を備えるほか、親指を通す穴(サムホール)やファスナー付きポケット、シューズを履いたまま着脱できるパンツの裾など、運動時の使い勝手にも配慮した。ジャージトップ(2万3100円)、ジャージパンツ(2万1780円)、モックネックインナー(メンズ、ウィメンズ2種、各8800円)をそろえる。
リニューアルに伴い、従来の特殊繊維“メディキュレーション”から独自繊維技術“バイタルテック”に切り替えた。微細に粉砕した8種の天然鉱石を独自配合で繊維に練り込み、体から放出される遠赤外線を利用して血行を促進する。既存の“カジュアル”“スリープ”ラインも基本的な型は踏襲し、繊維技術を変更した。
市場のコモディティ化に対抗
スポーツブランドの強み生かす
「シックスパッド」は2022年11月にリカバリーウエア市場へ参入した。血行促進による疲労回復を訴求する一般医療機器として、当初はクルーネック、パーカー、ジョガーパンツを展開。23年には睡眠時の着用を想定したスリープラインを投入するなど、商品を拡充してきた。
MTGの石谷桂子上席執行役員兼ウェルネス事業本部長は、リカバリーウエア市場では新規参入が相次ぎ、パジャマやインナーなど類似した商品が増えていると指摘。「シックスパッドにはスポーツ、トレーニングというDNAがある」とし、運動前のウォーミングアップや運動後の疲労回復の重要性を踏まえ、スポーツライン開発に至ったと説明した。従来品も運動前後の着用を提案していたが、今回は運動中の使用を想定した専用ラインと位置づける。
新たなコンセプトには「リカバリー3.0」を掲げる。同社は、リカバリーウエア市場の創生期を「1.0」、参入企業や販路が増えた市場拡大期を「2.0」と位置づけ、次の「3.0」では疲労回復の先にあるパフォーマンスを見据えたリカバリー提案があるとし、「運動中の着用という新たな用途を提案し、競合との差別化を図る」と話した。
リカバリー関連は25%成長
他ブランドとのすみ分けも
MTGの26年4〜6月期(第3四半期)では、「シックスパッド」の売上高が前年同期比36%増の約128億円となり、同期間として過去最高を更新した。EMS機器の好調を主要因としながらも、リカバリー関連の売上高も同25%増となった今回のリニューアルを「そのペースを落とさないための一手」(石谷上席執行役員)と説明する。
MTGは「レッド(RED)」や「リファ バイタルウエア(REFA VITAL WEAR)」でもリカバリーウエアを展開している。石谷上席執行役員は「RED」をマスプレミアム、「シックスパッド」をより高価格帯のプレミアム商品と位置づけ、価格やデザインで違いを設けていると説明。自社ブランド間での顧客の重複については「カニバリゼーションかどうかということよりも、『シックスパッド』らしさが出せるかどうかということの方がはるかに価値が高い」と述べた。
新アンバサダーに町田啓太を起用
発表会では俳優の町田啓太を新アンバサダーに起用したことを発表し、既存アンバサダーのサッカー選手、長友佑都と共に登壇した。また、西九州大学リハビリテーション学部の中村正人教授が、血行促進と運動習慣をテーマに基調講演を行った。