
売るところまでがクリエイティブ──。かつてファッション業界の異端児は、そう言い放った。アートだって、届けるところまでがクリエイティブであってもいいじゃないか。ギャラリーに閉じこもったアートだけじゃなく、森や動物園、里山、歴史的建築物など、普段の風景や施設を舞台に、子どもから大人まで参加できる……そんな県と県民を巻き込んだアートフェアが今、愛媛県で開催中だ。その名も「アートベンチャーエヒメフェス(ART VENTURE EHIME FES)」。会期は11月3日まで。
万博が終わって、どこか心にポッカリ穴が空いたような、そんな思いを抱えているのは僕だけじゃないはず。そんなあなたにもうれしいお知らせ。実は今回の展示には、“あの人”も参加しているのだ。ということで、ちょっとお先に、“落ち合って”きた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年10月27日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
開幕のキックオフはこの2トップから。
岡ちゃん&日比野学長がピッチに立つ!
「アートベンチャーエヒメフェス」のはじまりは、ちょっとユニークな出会いからだった。元サッカー日本代表監督で、現在はFC今治オーナーの岡田武史さんが、東京藝術大学学長の日比野克彦さんと飲みながら盛り上がっていたところ、岡田さんが愛媛県の中村時広知事に電話をかけて“召集”したのだという。この邂逅がきっかけとなり、まさかこんなにスケールの大きなフェスに発展するとは、当の本人たちも思っていなかったようだ。「こんなデカくなるとは思わなかったよ」と岡田さんは笑う。
トークセッションの司会を務めたのは「ニュースZERO」でおなじみの藤井貴彦アナウンサー。そして、その場には、“あの人”も登場。まるでドリームチームのキックオフのような豪華な幕開けは、地元・南海放送などで生中継もされた。
“落ち合う”前に見ておきたい、
選ばれし24作品からPICK UP
今回展示されているのは、世界中から申し込みのあった作品334点から選出された24作品。いずれも地域の風景とともに展示されている。いくつかピックアップして紹介する。
「あなたの重い荷物はなんですか?」by 坂井存+TIAR

ゴムチューブで形作られた巨大な“荷物”を背負ったり押したりしながら、人生の重さを体で体感する作品。誰もが抱える見えない重みを可視化しながら、なぜか笑顔になってしまう—不条理で愛おしい、生きることそのものへのオマージュだ。
「こどもごころでからだあそび」by アグネス吉井
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