PROFILE: 川上百江/「ゲラン」銀座三越店・カウンターマネージャー

「売ろうという意識はあまりないかもしれません。せっかく来店いただいたので、『いい1日だった』と記憶に残る、楽しい時間を過ごしてほしい思いが強いです」と接客ポリシーを語る川上百江さん。岡山の天満屋百貨店に就職し、販売のキャリアをスタートした。化粧品など複数のブランドを経験した後、「やるからには一番を目指そう」と上京を決意。ブランド理念に共感した「ゲランGUERLAIN)」に入社し、一番店の新宿伊勢丹本店配属を希望した。(この記事は「WWDJAPAN」2025年9月22日号からの抜粋です)
NO.1 POINT
年間個人売り上げ
常に上位5位以内
初めてのお客さまも
名前で呼び記憶に残す
ほどなく、ブランド内の個人売上ランキングでトップ5に入る活躍を見せる。秘訣を聞くと、「初めてのお客さまでも、なるべく名前で呼び掛けるようにしています。名前が分からないと記憶に残らず次につながりません」と話す。そんな川上さんは、販売員とお客以上の関係性を築いた常連客を多く抱える。月に一度以上来店する上顧客は30〜40人、2カ月に一度は60〜80人、3カ月に一度はその倍ほどの人数になるという。印象に残っているエピソードは数え切れないほどあるというが、「『病気が見つかって入院するからしばらく来られない』と泣きながら電話をくださった方がいました。退院後、『病院で化粧品の香りを嗅いであなたとの会話を思い出したのよ』と言ってくださったんです。『ゲラン』の香りの力を感じましたし、お店に行こうという気力が回復につながったと聞いて本当にうれしかったです」と振り返る。
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