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ワコールHD4〜6月期は不動産売却により大幅増益 国内は「ウイング」や「CW-X」が好調に推移

ワコールホールディングス(HD)の2025年4~6月期(第1四半期)連結決算(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比3.2%減の449億5600万円、営業利益が同516.2%増の197億5600万円、純利益が同349.7%増の136億6300万円だった。不採算事業の整理及び24年に買収した英ブラビッシモ・グループの買収による収益構造の変化により利益率の改善及び、新京都ビルをはじめとする固定資産売却利益(167億6200万円)が寄与した。

国内ワコールの売上高は、同0.3%減の221億6100万円、営業利益は固定資産売却益(167億6200万円)の計上により173億5300万円(前年同期は10億8900万円)と大幅な増益になった。実店舗における販売は振るわなかったが、ECは堅調。今年ブランド誕生50周年を迎えた「ウイング(WING)」やノンワイヤーブラの「ゴコチ(GOCOCHI)」が好調で、「ウイング」では”シンクロブラトップ”が売上高をけん引した。大谷翔平をアンバサダーに起用し、プロモーション強化を図っているコンディショニングウエアの「CW-X」も好調。一方で、直営店中心に展開する「アンフィ(AMPHI)」は閉店により苦戦した。

海外ワコールの売上高は、同1.4%増の189億9600万円、営業利益は同3.7%減の20億2400万円だった。米ワコールは通商政策による先行き不透明から消費マインドの低下が見られ、全体的に苦戦。欧州ワコールは、得意先のサイバーアタックや自社物流倉庫の火災などがあったにもかかわらず、ブラビッシモ・グループの売上高が寄与し前年同期を大きく上回った。中国ワコールの売上高は同1.4% 増で189億9600万円、営業利益は同3.7%減の20億2400万円。実店舗、EC共に苦戦したものの、プロパー販売を強化した結果、売上総利益率は改善した。

ピーチ・ジョンの売上高は、同8.5%増の27億8300万円、営業利益は3300万円(前年同期は700万円の営業損失)だった。“ナイスバディブラ”や“盛れるノンワイヤーブラ”などが好調で、直営、自社・他社EC全て、好調に推移。有名タレントやコラボ企画が予想以上に奏功した。

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