トッズ グループの「ホーガン(HOGAN)」は今夏、7万円前後のスニーカーを主力とするシューズブランドとして日本再上陸を果たした。スニーカーブームがひと段落した今、日本市場にどう再挑戦するのか?グループのディエゴ・デッラ・ヴァッレ(Diego Della Valle)会長の弟、アンドレア(Andrea)副会長を直撃した。(この記事は「WWDJAPAN」2023年10月9日号からの抜粋です)
WWDJAPAN(以下、WWD):なぜ今、「ホーガン」を再度日本に投入した?
アンドレア・デッラ・ヴァッレ(Andrea Della Valle)=トッズ グループ副会長(以下、アンドレア副会 長):(2000年に)日本初上陸した時は戦略上のミスで残念な結果に終わったが、今は再挑戦のベストタイミングだ。「ホーガン」のスニーカーは、スタイルにおいても、 価格においても、新世代にふさわしい。スニーカーにも手仕事を加え、普遍的でありながらスタイルは革新的。中国や韓国では2ケタ成長を続けており、ラグジュアリー・スニーカーとして、同じ東アジアの日本でも今回は成功できるだろう。
WWD:振り返って、前回はなぜ日本から撤退しなければならなかったのか?
アンドレア副会長:「ホーガン」は、1980年代から都会的なスニーカーを作り続けているパイオニア的な存在だ。だが2000年前後はスニーカーといえば「ナイキ(NIKE)」や「アディダス(ADIDAS)」「プーマ(PUMA)」だった。そんな市場でラグジュアリーなスニーカーを販売するには、ストーリーを伝え、共感してもらうことが欠かせない。だが当時の私たちには、それができなかった。あれから20年、ラグジュアリーなスニーカーはブームを経て、一般的な存在になった。われわれもストーリーを伝えるノウハウを蓄えた。
WWD:とはいえ、スニーカーブームはひと段落した。
アンドレア副会長:確かにトレンディーではないかもしれない。ただ、スニーカー自体が廃れたわけではないだろう。特に男性においては、スニーカーはもはや当たり前の存在。日々の生活に欠かせない、スーツとも合わせる存在になった。朝から晩までスニーカーを履き、もはや「履かない」なんて選択肢はあり得ない。20年で、スニーカーに対する考え方は大きく変化した。一方、女性にはやはりライフスタイルブランドとしてのストーリーを伝える必要があるだろう。
WWD:「ホーガン」は、どんなストーリーを伝える?
アンドレア副会長:われわれのスニーカーは、長い歴史やハンドメードを誇る一方、モダンで洗練されている。全方位のストーリーだ。ただ、シューズだけでストーリーを伝えるのは難しい。だからこそ「ホーガン」は今年、スニーカー中心のシューズブランドとして日本に再上陸したが、来春にはバッグ、なるべく早い段階でウエアも日本で販売し、早々にライフスタイルブランドを目指したい。ウエアは、フルコレクションでなくてもいい。ブルゾンやショートパンツなど、その時々に応じた、シューズにぴったりのアイテムを用意する。将来的には日本のブランドとのカプセル・コレクションにも取り組みたい。日本では予想以上に若い世代が反応している印象だ。同時に、20年前を知っている40代以上の購買も確認できる。