「ランドローバー(LAND ROVER)」は10月30日、東京で開幕したデザイン&アートフェスティバル「デザイナート・トーキョー 2026(DESIGNART TOKYO 2026)」で、ブランドの最上級モデル“レンジローバー SV ウルトラ”を日本初公開した。会場では、建築設計事務所クライン ダイサム アーキテクツ(Klein Dytham architecture)と共同で制作したインスタレーションも披露する。展示期間は11月3日まで。
「ランドローバー」が同イベントに参加するのは2年連続で、今回は、東京・京橋のKK線(旧東京高速道路)を会場に、同事務所が手掛けたインスタレーションとともに車両を展示する。
風と車体の光沢から着想したインスタレーション
10月30日に行われたプレゼンテーションでは、ジャガー・ランドローバー・ジャパンの生野逸臣“レンジローバー”シニアブランドマネージャーが登壇。「“レンジローバー”は、デザインそのものをラグジュアリーとして提供するブランドだ。日本最大級のデザインイベントで展示できることを光栄に思う」と、出展の意義を語った。
会場を彩るインスタレーションを手掛けたのは、東京を拠点に活動する建築設計事務所クライン ダイサム アーキテクツだ。同事務所の共同設立者であるマーク・ダイサム(Mark Dytham)は、イベントのテーマである「響き(HIBIKI)」を起点に、風鈴をモチーフとした空間を構想したと話す。
プレゼンテーションに登壇したダイサムは「今年のテーマである『響き』をどのように表現するか考えたとき、日本の風鈴が思い浮かんだ。初めてこの場所を訪れた際、とても強い風が吹いていたことも着想につながった」と語った。風によって音を生み出す風鈴を通じて、会場の環境と展示空間を結び付けることを目指したという。
また、インスタレーションの着想には、展示車両のデザインも大きく関係している。ダイサムは「この車の塗装は非常に美しく、まるで車体そのものが光を放っているように見える。その独特の存在感を、風鈴によって表現しようと考えた」と述べた。車両に採用された“チタンシルバー”の液体金属のような光沢と、風を受けて揺れる風鈴。自動車の先進的なデザインと日本の伝統的な意匠を組み合わせ、ブランドが追求するモダンラグジュアリーを表現している。
ダイサム自身も、長年の“レンジローバー”ユーザーだという。「20年間レンジローバーに乗っている。イギリス人で、建築家として大きな模型を運ぶこともあるので、とても便利な車だ」と話し、ブランドとの個人的なつながりにも言及した。
フラッグシップの最上級グレード
“レンジローバーSVウルトラ”
同イベントで日本初公開した“レンジローバー SV ウルトラ”は、2027年モデルから新たに導入された同車最上級グレードだ。ショートホイールベースとロングホイールベースの2種類を設定し、車両本体価格はショートホイールベースが3607万円、ロングホイールベースが4004万円。いずれも最高出力615PS、最大トルク750Nmを発揮する4.4L V型8気筒ツインターボガソリンエンジンを搭載する。
エクステリアには、専用色“チタンシルバー”を採用。一般的なメタリック塗装に使用される金属粒子を極限まで微細化することで、通常のシルバーとは異なる光沢を生み出した。生野氏は「一見すると普通のシルバーだが、よく見ると少しぬめり感があり、液体金属のような光り方をする」と説明した。
インテリアには、専用シートやナチュラルライトウッドパネルなどを使用した。シートにはレザーに代わる素材として、環境負荷の低減に配慮した合成皮革“ウルトラファブリックス”を採用。専用カラーのオーキッドホワイトとシンダーグレイを組み合わせ、落ち着いた室内空間に仕上げた。
シートのモザイク模様は、プリントではなく表面のパンチング加工によって表現した。小さな穴の大きさを変えることで模様を浮かび上がらせた。音響面では、イギリスのワーウィック・アコースティックスと共同開発した“SV エレクトロスタティックサウンド”をオプションとして設定。従来の磁気コイル式スピーカーとは異なる静電型スピーカーを使用するもので、乗用車への搭載は世界初だという。生野氏は「通常のスピーカーと比べ、音のクリアさやひずみの少なさ、遠くから聞こえてくるような広がりのある響きを目指した」と述べた。
また、“レンジローバーSV ブラック”で初めて採用した世界初の車載システム“センサリーフロア”も搭載、乗員の足元に設置したトランスデューサーを通じて触覚フィードバックを提供する“センサリーフロア”も搭載。聴覚に加えて触覚にも働きかけることで、没入感のある音響体験を目指した。
■「DESIGNART TOKYO 2026」“レンジローバー SV ウルトラ”展示概要
会期:10月30日〜11月3日
時間:10:00〜19:00(最終入場18:00)。11月3日は17:00まで(最終入場16:00)
会場:KK線(旧東京高速道路)「AUTOBAHN」ゾーン
住所:東京都中央区京橋
入場料:一般1日券3500円、学生・障がい者1日券1500円、5日間通し券6000円。小学生以下無料。