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特集 ヘアサロンの価格改定 第10回 / 全11回

「価格改定は1.2倍」「付加価値の考え方は逆」 価格の専門家が説くヘアサロンの値上げ術

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PROFILE: 高橋嘉尋/プライシングスタジオCEO

高橋嘉尋/プライシングスタジオCEO
PROFILE: (たかはし・よしひろ)2019年、慶應義塾大学総合政策学部在学中に、プライシングスタジオを設立。以来、30以上の業界、100以上のサービスの値づけを支援。著書に「値決めの教科書 勘と経験に頼らないプライシングの新常識」(日経BP)がある PHOTO : AI OKUBO

前述した通り、ヘアサロンの値上げは急務と言えるだろう。では実際に、値上げのタイミングや改定幅をどう判断すべきか。価格に関する調査や企業へのコンサルティングを手掛けるプライシングスタジオの高橋嘉尋CEOに聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年10月26日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)

WWD:そもそも価格をどう考えるべきか。

高橋嘉尋プライシングスタジオCEO(以下、高橋):基本的には提供する価値に見合った価格をもらうべき。だが、低価格自体を価値にするビジネスモデルもある。「QBハウス」はサービスを絞り、短時間で提供する仕組みによって安くても利益が出るようにしている。しかし、一般的なサロンが同じ仕組みを作らずに価格だけを下げれば利益を削ることになる。コストを徹底的に抑えて低価格で提供するのか、適切な利益を確保してサービスの質を維持するのか。価格はどのようなビジネスをしたいのかという意思表示にもなる。

WWD:多くのヘアサロンは後者。であれば自店の価格が適正かどうかをどう判断すべきか。

高橋:まずは今の価格で無理なく経営できているかどうか。人件費や材料費、光熱費などを支払った後、どれだけ利益が残っているかを見る。毎月預金を積み上げられているのであれば、比較的健全。逆に、コロナ禍のような非常事態が起きたとして支払いが滞るようなら非常に危険だ。そうした不測の事態にそなえられるだけの利益を確保できているかが重要になる。

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