ファッション

初のショー直前 「グッチ」新ディレクター、サバト・デ・サルノがコレクションを語る

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今年1月に「グッチ(GUCCI)」のクリエイティブ・ディレクターに就任したサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)が米「WWD」のインタビューに応じた。彼のデビューショーとなる、2024年春夏コレクションのファッションショーは明日、9月22日に開かれる。

漆黒のデスクの後ろには、シカゴ生まれの現代芸術家エリック・ステファンスキー(Eric Stefanski)の作品などのコンテンポラリーアートが並ぶ広いアトリエで、サバトは米「WWD」のインタビューに応じた。エリックの作品には、ピーチオレンジのキャンバスに緑の文字で、「全ては偉大で、すべてはクソで、全ては刺激的で、全てはつまらない」など、対比する言葉が綴られている。

「僕は、言葉が大好きだ。言葉には重みがあり、それぞれに意味があり、感情を伝えてくれる。だからロバート・バリー(Robert Barry)やアリギエーロ・ボエッティ(Alighiero Boetti)らの作品が好きなんだ」とサバト。

そんな彼が、自身初の「グッチ」のウィメンズ・コレクションを「アンコーラ(Ancora. イタリア語で『もう一度』の意味」という言葉で表現するのは、不思議なことではないだろう。サバトはショーに際して、「『グッチ』とは、再び、そしてさらに、ファッションに恋をするチャンスのこと」というメッセージを発信した。

ショッピングバッグを一新
「グッチ」溢れる赤を採用

サバトは、「アンコーラは、願いが叶いきっていない時に使う言葉。キスをしたい、抱きしめたい、愛を交わしたいーー。愛おしく思うからこそ、手中に収めたいような気持ちの時に使う言葉だ」。そして彼は、「もう一度、ファッションに恋してほしい。アンコーラ」と語りかけた。

コレクションのインスピレーション源をまとめたムードボードには、赤い紙に白い文字で「Ancora」と記した。その周囲に貼り付けたのも、赤。真っ赤なキャンバスに切り込みを入れたルーチョ・フォンタナ(Lucio Fontana)の作品や、「グッチ」の真っ赤な“ジャッキー”バッグ、潤った真っ赤な唇、そして「グッチ」のアイコンのGGモチーフも真紅に染まっている。

「思い描いているのは、どんな赤なのか?」ーー。そう尋ねるとサバトは、「バーガンディに近い、深いローズレッド」と言いながら、「グッチ」の新しいショッピングバッグを見せてくれた。前任アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)のエンボス加工を施した緑の柄入りから一転、新たなショッピングバッグは艶やかな赤。そこに白で「GUCCI」の文字をのせている。

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