ファッション

「エルメス」がポップアップと旗艦店をオープン 高級化が進むNYのウィリアムズバーグに出店の波

 米ニューヨークでは、賃料が高騰しているソーホーに代わり、ブルックリンのウィリアムズバーグに出店するラグジュアリーブランドやD2Cブランドの動きが目立っている。

 イーストリバーの東側、ブルックリン北西部に位置するウィリアムズバーグは、ローカルブランドや気鋭アーティストが集まるトレンドの発信地として人気のエリアだが、近年は再開発による高層ビルやホテルの建設ラッシュが続き、急速にジェントリフィケーションが加速している。また、リモートと通勤のハイブリッド勤務化を理由にマンハッタンから移り住む高所得者も増加していることから、高級品への需要が高まる同エリアにラグジュアリーブランドが注目していると見られる。

 中でも最もホットなストリートが北6丁目。現在「グーグルストア(GOOGLE STORE)」「エバーレーン(EVERLANE)」「ナイキ(NIKE)」「ルルレモン(LULULEMON)」「ルラボ(LE LABO)」などが並び、4月には「エルメス(HERMES)」がポップアップショップをオープンすることでも話題だ(住所:91 North 6th Street)。店舗面積は約501平方メートル、2フロア構成で、期間は約2年間を予定しており、その後2026年には数軒横にあるスペース(店舗面積約790平方メートル)に常設の旗艦店もオープンする(住所:111 North 6th Street、※現在建設中)。

 この近隣には、21年1月に「グッチ(GUCCI)」と「ザ ノース フェイス(THE NORTH FACE)」がコラボレートしたポップアップショップや、同年6月の「ボッテガ ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」によるポップアップショップがあったことも記憶に新しい。また、現在「グーグルストア」の隣に並ぶ物件に掲出されているニューヨーク市建築局の建設計画サインには、「シャネル(CHANEL)」の名が記されており、同ブランドがビューティショップをオープンするのではと現地で予想されている。建設完了時期は6月。こうした流れからも同地を開拓するラグジュアリーブランドがますます増えていくだろう。

話題のD2Cブランド、ファストファッションも続々上陸

 D2Cブランドによる出店の勢いも止まらない。コロナ禍にソーホーの旗艦店をやむなく閉鎖していたZ世代に爆発的人気を誇る米国発D2Cビューティブランド「グロシエ(GLOSSIER)」は、ファン待望のリアル店舗を昨年11月に北6丁目にオープンした(住所:77 North 6th Street)。同じく昨年オープンした「スノーピーク(SNOW PEAK)」の対角にあるコンパクトな店内には、ブランドの世界観を踏襲したピンクの什器をしつらえ、スキンケア、メイクアップ、フレグランス、アパレルなど幅広い商品をラインアップ。いつ訪れても若年層を中心に賑わっており、すでにウィリアムズバーグにおけるビューティトレンド発信の地として確立している。なお同ブランドは今年2月、ソーホーに旗艦店を新規オープンさせている。

 また、実店舗を持たないD2Cブランドを集積したショールーミング型店舗としても注目度の高い「ショーフィールズ(SHOW FIELDS)」も、ウィリアムズバーグに2号店となる「ハウス オブ ショーフィールズ(HOUSE OF SHOW FIELDS)」をオープンし、ブルックリンに初上陸を遂げている(住所:187 Kent Avenue)。「家」をコンセプトに掲げ、リビングルーム、ダイニングルーム、コートヤード、ゲストハウスなどそれぞれの“部屋”に見立てたポップな色使いの遊び心あふれる売り場では、ソーホー店とは異なる独自のキュレーションによる新進ブランドや商品を展示。取り扱いはファッション、コスメ、ウエルネス、アート、フード、キッチンウェア、キッズ、ペットケアブランドなどライフスタイルにまつわる多岐にわたり、タトゥーケアやセクシャルウエルネスプロダクト、市場が拡大する機能性キノコを含有したコーヒーなど個性的な商品も積極的にプレゼンテーションしている。店頭では展示のみだが、専用アプリ「マジック ワンド(MAGIC WAND)」で商品のQRコードを読み取ることで、WEBサイトへのアクセスやオンライン購入が可能となる。アプリから購入すれば全品10%オフになるという特典付きだ。

 ファストファッションブランドからは、「H&M」が世界初展開となる体験型ポップアップショップの「H&M ウィリアムズバーグ(H&M WILLIAMSBURG)」を昨年11月から打ち出している(住所:92 North 6th Street)。2フロアの同店では、4〜12週間ごとに最新コレクションや体験型イベントなど毎回異なるテーマを展開し、内装を総入れ替えしながら通年でチャプター10まで展開される。現在はチャプター3となる春夏コレクションにフィーチャーした“イスラ ヘネス(ISLA HENNES=神秘の島、ヘネス島)”を5月17日まで開催中。セルフィースペースやスマートミラーを設置し、2階には没入型のプレゼンテーションを鑑賞できる隠しスペースも用意。コレクションライン“H&Mストゥディオ(H&M STUDIO)”の春夏コレクションもエクスクルーシブで販売している。同ポップアップは24年1月まで営業する。

 このようにファッションブランドやビューティブランドが実験的な試みをするエリアとしてもますます盛り上がりを見せるウィリアムズバーグ。“第2のソーホー”として定着するのか、今後も同エリアから目が離せない。

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