ファッション

透ける“シアーパンツ”に注目 爽やかなサマールックを叶えるキーアイテム

 透ける“シアー素材”のパンツの人気がじわじわ高まっています。これまでシアー素材といえば、ブラウスやスカートなどに生かすケースが多かったですが、この夏はパンツに取り入れているブランドを多く見かけます。透け感のおかげで見た目も涼しく、軽やかなスタイリングに仕上がります。多彩な重ね着コーディネートが登場して、装いの表情も豊かになってきました。

 「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」は、オーバーサイズのジャケットに薄いカーキ系のシアーパンツを合わせました。ジャケットの落ち感とパンツの軽やかさがコントラストを際立たせています。さらに、シアーなハイソックスを合わせることで、透け感に濃淡が生まれました。エアリーでありながら、ほんのり色香を薫らせたムードが大人っぽい印象。レッグラインもすっきり見える、今夏おすすめのレイヤードです。

上下シアーは異素材ミックスでメリハリを強調

 「ガブリエラ ハースト(GABRIELA HEARST)」は白のシアーシャツとシアーパンツをコーディネート。ノーブルな印象のある白は、透けて見える肌となじんで上品に仕上がります。腰にケーブル編みのニットを巻いて、素材のコントラストを際立たせました。結び目を正面ではなく、わざと横にずらすことでこなれ感も演出。シアーとニットの異素材ミックスが、やわらかい雰囲気を生んでいます。

ワントーンまとめは部分透けが効果的

 ブルーのワントーンでまとめたのは「ハイク(HYKE)」。五分袖のトップスと裾がフリンジのスカートのセットアップに、シアーなブラウスとパンツを忍ばせる、“透ける×透けない”のミックスレイヤードです。膝下、肘下といった中心から離れたポジションにシースルーを取り入れて、エアリー感をさりげなくプラスしているのがポイント。同系色でまとめることによって、透け感も落ち着いてみえる仕掛けです。

パンツ2枚ばきで立体感をプラス

 通常のパンツの上からシアーなパンツを重ねれば、ボトムスにフェアリー(妖精)な雰囲気が漂います。「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」のサマールックは、白のストレッチパンツの上にシアーパンツを重ねて立体感を引き出しました。歩くたびにチュールがなびき、ロマンチックな風情に。優しげなムードが宿るのがシアーパンツのいいところ。素肌は透けないのに、“透け感”だけをまとえる欲張りコーディネートです。シアー素材をやさしいムードで演出したいときに使える手です。

ワイドパンツでセンシュアルな着こなし

 シアー素材のワイドパンツを選べば、シースルーのスカートのようにロマンチックな装いに仕上がります。「エリコカトリ(ERIKOKATORI)」のグリーンパンツは、まるで花柄のロングスカートをはいているかのよう。裾広がりのシルエットが風をたっぷりはらんでクールに揺らめきます。ワイドな幅のおかげで、レッグラインがほっそり映る効果も発揮。袖のベルスリーブとも好相性です。素足を露出するミニボトムスよりも、センシュアルで大人っぽいヌーディー感を醸し出せます。

ショートパンツに重ねて変化球のストリートスタイル

 透けないボトムスとのレイヤードは、シアー素材の持ち味を引き立ててくれます。「スリュー(SREU)」は黒のショートパンツの上から、同じく黒のシアーパンツを重ねるコーディネートを披露。レッグラインをカムフラージュするだけでなく、膝から下だけが透けるシルエットが、かえってシースルーの印象を強めています。トップスは、Tシャツで合わせてストリート風にアレンジ。夏らしいTシャツ姿をフェミニンに整えるテクニックです。

 シアーパンツは涼しげなイメージが強く、サマールックにぴったり。ショートパンツや同系色のパンツ、レギンスの上から重ねると、表情がいっそう深まります。ソックスやショートブーツの上からかぶせてスパイスの効いたコーディネートに仕上げるのもおすすめ。チュニックやワンピースの下からのぞかせて、夏の生足カバーにも役立つアイテムです。1枚使いと重ね着の両方で便利な着回し度の高いシアーパンツを、夏のコーディネートのキープレーヤーに迎えてみませんか。

ファッションジャーナリスト・ファッションディレクター 宮田理江:
多彩なメディアでコレクショントレンド情報、着こなし解説、映画×ファッションまで幅広く発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かし、自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

経営者の皆さん、“脱炭素”を語れますか? 電力と水とファッションビジネス

6月21日号の「WWDJAPAN」は、サステナビリティを切り口に電力と水とファッションビジネスの関係を特集します。ファッションとビューティの仕事に携わる人の大部分はこれまで、水や電気はその存在を気にも留めてこなかったかもしれません。目には見えないからそれも当然。でもどちらも環境問題と密接だから、脱炭素経営を目指す企業にとってこれからは必須の知識です。本特集ではファッション&ビューティビジネスが電力…

詳細/購入はこちら