ビジネス

「AG」から100%生分解性ジーンズ 「アースデー」に合わせて発売

 米国ロサンゼルスのジーンズブランド「エージー(AG)」は「アースデー(Earth Day)」の4月22日、100%生分解が可能なジーンズをそろえた“ジーンズ オブ トゥモロー(Jean of Tomorrow)”カプセルコレクションを発売する。同ブランドの人気シリーズ“TELLIS/スリムテーパード”、“ALEXXIS/ストレートデニム”、“SID/ジャケット”の3型で登場する。価格は210〜240ドル(約2万2000〜2万5000円)。「エージー」の公式ECサイト及び店頭で取り扱う。

 デニムに使われるコットンは全て栽培に農薬と除草剤、合成肥料を使用しないオーガニック。環境に優しいとされる麻と植物由来の生分解性リヨセルとブレンドした。麻はコットンよりも大幅に多い1エーカー(約4000平方メートル)あたりの収穫量を持つと言われている。ステッチには生分解性テンセル糸を使用。一般的に金属が使われるリベット(留め具)は補強ステッチで代用した。ボタンはコロゾナッツ製。コレクション内のアイテムには金属製の部品を一切使用していない。

 生産過程では生地の調達をメキシコの工場近くの生産場から行って、輸送に関する二酸化炭素排出量の削減を実現。デニムの着色には蒸留を活用したプロセスを採用し、染色の過程で大量に消費する水や化学物質、エネルギーを削減する。仕上げに環境に優しい洗剤と再生水、オゾンテクノロジーを使ってレーザー処理することでさらに抑える。取り扱い方法やサイズのラベルは、ダイズベースのインクで印刷した。販売時に使うフラッシャーやタグも、草花の種が入ったシードペーパーを使っている。

 サミュエル・クー(Samuel Ku)「エージー」プレジデント兼クリエイティブ・ディレクターは、「大規模な製造プログラムを持つ企業は、より環境に優しい生産を取り入れて推進する責任を持つ。大きなインパクトを与えるには、大胆な投資と新技術の導入が鍵だ。サステナビリティのハードルを下げ、多くのブランドに浸透させていくべき。『エージー』は常に挑戦を続け、環境への負担を軽減しながら、これからも目標を高く保ち続けていく。“ジーンズ オブ トゥモロー”はその一歩だ」とコメント。

 「エージー」はサステナビリティへの取り組みを強化し、21年現在、1日あたり約37万リットルの水をリサイクルして年間約1億8000リットルの水のリサイクルすることを目標に掲げている。達成すれば、20年度に比べて90%の削減となる。

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