ファッション

ポリエステルとコットンが変わる 2030年はリサイクルや認証付きが当たり前に!?

 私たちが手にするポリエステル製品が使用済みのペットボトルや廃棄衣料由来になるのが、そう遠い未来ではなくなりそうだ。アパレル・繊維業界の持続可能性に取り組む国際NGOのテキスタイル・エクスチェンジ(TEXTILE EXCHANGE、以下TE)が大きく動き出した。30年までにポリエステルの90%をリサイクルに置き換えるという意欲的な目標を掲げ、その布石として4月27日、25年までに市場のポリエステルの45%をリサイクルに置き換える「2025リサイクルポリエステルチャレンジ」の発足を発表する。現在、500以上の加盟企業への参画と目標値宣言を促している。

 TEに加盟する伊藤忠商事の繊維原料課は25年までに80%をリサイクルに変更するという宣言をすでにTEに提出。20年度、伊藤忠商事繊維原料課が取り扱うポリエステルのうちリサイクル繊維由来は30%だったが、19年に立ち上げた繊維から繊維のリサイクルポリエステル「レニュー」を強化する形で実現する。

 TEが20年に公開したレポートによると、19年の繊維別生産量はポリエステルが52%、コットンが23%、セルロースが6.4%、ウールが1%未満、ダウンが1%未満、その他が17%だった。生産量が最も多いポリエステルのうちリサイクル繊維はわずか14%で、ペットボトル由来が13.5%、廃棄衣料由来が0.5%という内訳。ナイキがこのほど公開した資料によると、リサイクルポリエステルはバージンポリエステルに比べてCO2排出量が最大30%削減できるという。

 またTEは生産量がポリエステルに次いで2位のコットンについても「2025サステナブルコットンチャレンジ」を発足。25年までにコットンの50%をサステナブルコットンに置き換えることを目指すという。TEが掲げるサステナブルなコットンとは、オーガニックコットン、フェアトレードオーガニック、フェアトレード、BCI(ベターコットンイニシアチブ)、リサイクルコットンなど。現在のサステナブルなコットン使用は全体の22%。

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