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アリババ、「独身の日」セールにバーチャルイベント コロナ禍でも増収増益

 中国の最大手EC企業アリババ(ALIBABA)は、中小規模の米ブランドにフォーカスしたバーチャルイベント「ゴーグローバル11.11ピッチフェスト(Go Global 11.11 Pitch Fest)」を、同社が運営する越境ECサイト「Tモールグローバル(TMALL GLOBAL)」で開催する。

 同社は中国の「独身の日(シングルデー)」に合わせて毎年11月11日に大規模なセールを実施しており、今回のイベントはその一部として行われる。参加は応募制で、審査員に商品を“ピッチ(売り込み)”して選ばれたブランドがイベントサイトで商品を販売できるという仕組みだ。それに加えて、中国市場で事業を拡大するにはどうすればいいかなどのアドバイスを専門家から受けることができる。なお2019年の「独身の日」セールは最終的に流通総額2684億元(約4兆260億円)を記録し、前年の2135億元(約3兆2025万円)を大幅に上回る取引額となった。

 トニー・シャン(Tony Shan)Tモールグローバル米国事業ヘッドは、「新型コロナウイルスによる危機的な状況の中、米国の中小企業は大変な難局に直面している。今回のイベントを通じて、中小規模の米国ブランドが事業や顧客ベースを拡大できるようにサポートすると同時に、中国の消費者に質の高い米国製品をたくさん紹介したい」と語った。

 「Tモールグローバル」は14年に開設されたプラットフォームで、巨大な中国市場と世界中のブランドを結び付ける役割を果たしている。ここ数カ月でも新たに100以上の米国ブランドの取り扱いを始めるなど、EC市場や自社の成長とともに拡大し続けている。

 コロナ禍の中でも、アリババの業績は好調だ。20年4~6月期(第1四半期)決算は、売上高が前年同期比33.7%増の1537億元(約2兆3055億円)、営業利益が同42.3%増の347億元(約5205億円)、純利益が同142.8%増の464億元(約6960億円)だった。ただし、純利益の大幅な増加は主に保有株式の値上がりによるもので、これを除くと同27.5%増の394億元(約5910億円)だった。

 また同社の中国小売り市場における年間アクティブコンシューマー数は7億4200万となり、20年3月時点から1600万の増加となった。また月間モバイルアクティブユーザー数は8億7400万となり、同じく2800万の増加となった。

 ダニエル・チャン(Daniel Zhang)=エグゼクティブ・チェアマン兼最高経営責任者は、「幅広いセクターで業績が回復しており、それをサポートするために当社のデジタルインフラを活用した。また新型コロナウイルスの影響で消費者の嗜好が変化しているが、多様化する需要に柔軟に対応することで顧客ベースをいっそう拡大できた」と述べた。

 マギー・ウー(Maggie Wu)最高財務責任者は、「中核事業である中国国内での小売り事業は、コロナ禍以前のレベルまで完全に回復した。またクラウドコンピューティング事業は前年同期比で59%の伸びとなっている。こうした力強い成長や健全なキャッシュフローを基盤に、中核事業をさらに強化するとともに長期的な成長に向けて引き続き投資していく」とコメントした。

 なお、アリババのライバルである中国第2位のEC企業JDドットコム(JD.COM)の20年4~6月期(第2四半期)決算は、売上高が同33.7%増の2010億元(約3兆150億円)、営業利益は同122.5%増の50億元(約750億円)、保有株式の値上がりなど営業外利益を除いた純利益は同66.0%増の59億元(約885億円)だった。

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