ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第102回

インバウンド復活のための3つの条件

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 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、コーセーが重視する「3G」と2023年インバウンド予測の話。(この記事はWWDジャパン2023年1月23日号からの抜粋です)

【賢者が選んだ注目ニュース】
コーセーがMLB大谷翔平とグローバル広告契約
「KANEBO」から春節限定パッケージの洗顔料が登場

 コーセーは、グローバル(Global)、ジェンダー(Gender)、ジェネレーション(Generation)の頭文字をとった「3G」を新たな客づくりの拡大領域として、国籍や性別、年齢にとらわれない取り組みを強化している。昨年は特にジェンダーレスの訴求が目立った。フィギュアスケーターで昨年プロに転向した羽生結弦さんをイメージキャラクターに起用したスキンケアブランド「雪肌精」は、年齢・性別を問わないジェンダーレスなブランドとしてコミュニケーションを刷新。メイクアップブランド「ヴィセ」も新ブランドミューズに男性アーティスト、THE RAMPAGEの吉野北人さんを起用し、ジェンダーレスに使用できることをアピールしている。年末には、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手とグローバル広告契約を締結したことを発表。元日には、大谷選手と羽生さんがそれぞれ片面を飾った見開きの新聞広告を一部の全国紙に掲載して話題を集めた。世界で活躍する大谷選手の起用は、日本での影響力はさることながら、米国での訴求につながりそうだ。

 米国版の「WWD」によると、コーセーは2026年までに米国での事業を4倍に拡大することを目指している。北米事業は直近(22年12月期第3四半期)の売上高が前年同期比24.5%増の270億円9600万円であるが、どうやら4倍という数字は北米事業全体ではなく、「タルト」を抜いたコーセーブランドの売り上げ数億円に対する目標値である模様。中国市場の成長率が鈍化し、競争環境も激化する中で、北米の再成長に向けた基盤の構築を推し進めているようだ。今回の大谷選手との契約では、日焼け止めやスポーツ関連の製品などに絡めていくのか、今後どのようにグローバルで展開していくのか楽しみだ。

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