ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望

「オーディナリー」は日本ビューティの「普通」を変えられるか?

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ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、カナダ発スキンケアブランド「オーディナリー」の日本上陸に関する話。(この記事はWWDJAPAN2024年4月8日号からの抜粋です)

弓気田みずほ ユジェット代表・美容コーディネーター プロフィール

(ゆげた・みずほ)伊勢丹新宿本店化粧品バイヤーを経て独立。化粧品ブランドのショップ運営やプロモーション、顧客育成などのコンサルティングを行う。企業セミナーや講演も。メディアでは化粧品選びの指南役として幅広く活動中

【賢者が選んだ注目ニュース】

日本のSNSでも話題の「オーディナリー」が5月29日、ついに正式上陸する。「オーディナリー」は2016年にラグジュアリーブランドへのアンチテーゼとして「ビューティの民主化」を掲げて誕生した。高濃度の有効成分を配合しながら8~40ドル(約1200〜6000円)という低価格を実現し、オンラインを主戦場に急成長を遂げた。17年にエスティ ローダー カンパニーズ(以下、ELC)に株式の28%を5000万ドル(約75億5000万円)で、さらに21年に株式の76%となる約10億ドル(約1500億円)を売却して資金を得たのちに販路を広げ、現在は「セフォラ」「ウルタ」などの大手ビューティショップをはじめ、ヨーロッパ・南米・韓国などグローバルに販売網を広げている。

「オーディナリー」のスキンケアはクレンジング、美容液、モイスチャライザーの3カテゴリーに大別されるが、肌の悩みに応じた美容液のバリエーションの幅広さが特徴。日本でも知名度を高めるきっかけとなったのが、グリコール酸など5種のAHA30%とサリチル酸2%を配合したピーリング美容液だ。成分由来の真っ赤な色がSNS上で「血みどろピーリング」と呼ばれ注目を集めた。日本国内では認められていない高濃度の処方にもかかわらず、個人輸入サイトを通じて日本からも購入することができた。

今回日本で展開されるアイテムは、ヒーローアイテムの“ナイアシンアミド10%+亜鉛1%”をはじめ、いずれも比較的リスクの少ない20品目ほどが予定されている。それでも商品どうしの組み合わせの中には、併用を勧めないものもあった。

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