
ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、日本のフレグランス市場の話。(この記事は「WWDJAPAN」2025年10月27日号からの抜粋です)

木津由美子/ビューティ・ジャーナリスト プロフィール
(きづ・ゆみこ)早稲田大学卒業後、外資系航空会社、化粧品会社のAD/PRを経て編集者に転身。「VOGUE」「marie claire」「Harper's BAZAAR」でビューティを専門に担当し、グローバルトレンドやウェルネス企画などを展開。2023年独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。FASHIONSNAPにて香水連載を展開中
【賢者が選んだ注目ニュース】

2025年のビューティ業界はプレミアムフレグランスで彩られた1年といっていいだろう。年明け早々「ジル サンダー(JIL SANDER)」から始まり「プラダ(PRADA)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」「ディオール(DIOR)」「バーバリー(BURBERRY)」「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」「グッチ(GUCCI)」「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」など立て続けに登場し、締めくくりは11月末発売予定の「バレンシアガ(BALENCIAGA)」である。そんな賑やかなフレグランス市場で特に注目度の高いフレグランス催事「サロン ド パルファン 2025」が10月13日に閉幕した。
伊勢丹新宿店本館6階催物場で開催された“サロパ”は今回13回目を迎えたが、昨年とは異なる印象を醸し出していた。なぜなら1階化粧品売り場でおなじみのメジャーブランドに代わり、タッチポイントの少ないニッチプレミアムを主軸に据え、“新たな香りとの出合い”を創出していたからである。結果、催物場実績としての全体売り上げは前年比1ケタ増だった。伊勢丹の広報は「高額フレグランスの可能性」「昨年と比較して周囲とかぶらないフレグランスへの関心を持つ若年新客&メンズ顧客の拡大」の2点を全体感として挙げている。
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