「サロン ド パルファン 2025(SALON DE PARFUM 2025以下、サロパ)」が10月8日、伊勢丹新宿本店本館とメンズ館で開幕した(8日、本館はエムアイカード会員招待日)。同イベントは今年13回目。“香りで巡る世界旅行”をテーマに本館では国別にゾーニングし全39ブランドを紹介する。会期は本館が13日まで、メンズ館が21日まで。昨年の「サロパ」の平均購入数は約3本で、中には10本以上購入する人もいたという。年々盛り上がりを見せるフレグランス市場における「サロパ」は、新たなブランドや香りをいち早く体験できるだけでなく、香りや体験について語り合う場になっている。
“旅のワクワク”を感じながら香りに出合う
“旅”がテーマの今回。会場には、飛行機の機内風のフォトスポットや空港、滑走路を想起させる演出がされている。ショッピングパスポートを作成し、スタンプを集めた購入者に先着でノベルティを提供するなど、買い回りを促す施策もしている。三越伊勢丹の山崎奈々恵 第2MDグループ化粧品MD部新宿・ミラー・オンライン商品担当(化粧品3)バイヤーは、「旅のワクワク感を感じながら、旅するように香りと出合ってほしい」とコメント。「サロパ」には、初上陸ブランドや先行限定品など限定品を目掛けて来る愛好家が多い。「先行限定品などをそろえお客さまの期待に答えるのはもちろん、SNSで情報が拾えないような知る人ぞ知る素晴らしいブランドとのマッチングも行っていきたい」と同バイヤー。
今年のピックアップブランドは、イギリス発「ペンハリガン(PENHALIGON’S)」、フランス発「ラルチザン パフューマー(L’ARTISAN PERFUMER)」、日本初上陸のフランス発「ソルフェリーノ(SOLFELINO)」の3ブランド。エントランス近くに、ブランドの世界観を表現したブースを設置している。その他、中国・台湾、日本、フランス、イギリス、イタリアのゾーン別にブランドを紹介。会場奥には、フレグランスアドバイザーのMAHO日本調香技術普及協会理事が「大分香りの博物館」と協業した「香料原料セレクション」が展示されている。
アジアの感性を生かしたブランドが充実
香水というと以前は、フランスやイタリアのイメージが強かった。今年の「サロパ」では、日本をはじめアジア発のブランドが多く出展している。MAHO理事は、「世界的に、アジア発の透明感のある日常的に楽しめる香りへの共感が広がっている。今回の『サロパ』では、さまざまなアジアの感性を反映した香水の魅力に触れることができる」と話す。アジア勢では、お茶などをテーマにした台湾発「ピーセブン(P.SEVEN)」や日本発「サノマ(CANOMA)」、香港発「ワンデイ(ONE DAY)」をはじめ、インドネシアやタイといったアジアの情景から着想源を得たシンガポール発「メゾン ド ラズィ(MAISON DE L’ASIE)」などが出展。これら、さまざまなブランドを横断して試せるのも「サロパ」の魅力だ。