ヤーマンとMTGの「リファ」が銀座で描く未来像

有料会員限定記事

企業動向コラム特集・連載連載　ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望

公開：2時間前

編集・和田実桜

ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、銀座に旗艦店を持つ2社がそれぞれ展開する戦略の話。（この記事は「WWDJAPAN」2025年12月8日号からの抜粋です）

PROFILE: 弓気田みずほ／ユジェット代表・美容コーディネーター

PROFILE: （ゆげた・みずほ）伊勢丹新宿本店化粧品バイヤーを経て独立。化粧品ブランドのショップ運営やプロモーション、顧客育成などのコンサルティング、企業セミナーや講演を行う。メディアでは化粧品選びの指南役として幅広く活動中

【賢者が選んだ注目ニュース】

1 / 2

ヤーマンの美容家電ブランド「ヤーマントウキョウジャパン」は11月6日、“デザインリフト”シリーズから、フェイスラインに特化した新たな美容機器“フェイスラインリフトアップバンド”（3490円）と“電極シート（フェイスライン）”（1万円）を発売した。約0.075mmの極薄電極シートとコントローラーをバンドに装着することで目元と口元、フェイスラインのリフトケアをハンズフリーでかなえる。EMSを用いたトレーニングには、電極シートに加え、目元・口元にアプローチする既存のリフトアップ美顔器“デザインリフトモア”が必要となる

MTGは11月15日、同社の旗艦店「ビューティーコネクション銀座」を刷新し、主軸ブランド「リファ」のブランド史上最大の旗艦店「リファギンザ」をオープンした。10〜80代の3世代が楽しめる「すべての人の心が躍る賑やかなラグジュアリー」をコンセプトに、地下1〜地上4階の5フロアで構成（地下1階は非公開）。リカバリーウエアやリネンなど5つの新カテゴリー、100強の限定・先行アイテムをそろえ、トータルビューティブランドとして国内外での認知拡大と売り上げ成長にも弾みをつける狙いだ

グローバルラグジュアリーブランドがひしめく銀座で、7丁目にはビューティ企業の旗艦店が連なっている。エリアの象徴的な存在として資生堂本店「シセイドウザストア」があり、同じブロックにはコーセーのコンセプトストア「メゾンコーセー」が位置する。その一角に、家庭用美容機器をけん引する二つのブランド――ヤーマンとMTGの「リファ（REFA）」が、至近距離で旗艦店を構えている。ヤーマンのグローバル旗艦店「ヤーマンザストアギンザ」はオープンから2周年を迎え、MTGの旗艦店は全面改装を経て11月15日に「リファギンザ」として生まれ変わった。プロダクトのラインアップを見る限り両者は競合に映るが、近年の展開を追うと、目指す方向性はむしろ対照的になってきていると分かる。