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「ダイアナ」が3カ国語対応AIアバター接客を導入 心斎橋パルコ店に設置

ダイアナは、アバター技術を基盤に事業を展開するAVITAと協業し、ブランド初となるAIアバター接客を11月30日に「ダイアナ」心斎橋パルコ店で開始した。AVITAが掲げる「アバターで人類を進化させる」というビジョンのもと、両社共同でシステムを開発した。

今回導入したのは、アバター接客の「AVACOM」と、来店客の行動に応じて動画が自動再生される「#てぇてぇシャッター」の2種類で、店頭に大型ディスプレー2台を設置した。

接客AIが“定型質問”に対応し、販売員の負荷を軽減

「AVACOM」はタッチパネルとマイクを使って会話するシステムで、AIが靴の「用途」「サイズ」「カラー」などの希望を聞き取り、販売員に伝達する。よくある質問への回答も用意されている。本来は“中に人が入る”仕組みだが、今回はクラウドサーバー上のAIと連携させ、全てAIが対応する。

AIインタラクティブサイネージを活用した「#てぇてぇシャッター」は、カメラが来店客の動きを認識し、距離や行動に合わせて適切な動画を再生する。

共に「日本語」「英語」「中国語」の3カ国語に対応し、来店客が言語を選んで会話できる仕組みだ。心斎橋パルコ店は売り上げの半分以上をインバウンドが占めるため、販売員だけでは対応しきれない接客量が課題だったという。アバター接客を「接客導入部分のサポート」と位置づけ、AIが定型質問を受け持つことで販売員がより深い接客に集中できるとする。

将来的には、AIとダイアナのサーバーを接続し、在庫案内、取り寄せ、修理相談など販売員が担う業務をAIが補助できるよう開発を進める計画だ。人手不足が懸念される中、接客品質を維持するための新たな施策として、まずは心斎橋パルコ店をトライアル拠点とし、全店展開を視野に入れる。

同社は「美足文化の創造に貢献します」という理念をメタバース空間にも広げたい考えで、これを“リアル店舗とメタバース空間を近づける試み”の第一歩と位置づける。今後、XR技術が一般化する近未来を見据えて、リアルとメタバースを横断する施策開発を強化する。

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