ファッション

2020-21年秋冬コレクション、記者注目のブランドは? トレンド座談会番外編

 4月13日号「WWDジャパン」新トレンドブックでは、現地に赴いたコレクション担当記者たちが座談会を行い、2020-21年秋冬コレクションから読み解くムードと、ヒットを予感させる秋冬アイテムについてざっくばらんに語り合った。本記事はその番外編として、プレゼンテーション形式でコレクションを発表したブランドの中から、各記者に注目するブランドを聞いた。

パリ担当JY(以下、JY):個人的には復活を遂げた「パトゥ(PATOU)」が気になっています。フランス流の“カワイイ”というイメージで、デザインもリアリティーがある。アーティスティック・ディレクターは「カルヴェン(CARVEN)」を人気ブランドに押し上げたギヨーム・アンリ(Guillaume Henry)なのですが、再び彼の本領発揮という感じで期待大です。

ミラノ担当KM(以下、KM):ミラノでは毎シーズン“「マルニ(MARNI)」卒業生”がプレゼン形式でコレクションを発表します。まず1つは、ウィメンズとメンズのデザイン・ディレクターをそれぞれ10年以上務めたモリー・モロイ(Molly Molloy)とクリスティン・フォルス(Kristin Forss)、そして創業当時から同ブランドのスタイリングを20年以上手掛けたルシンダ・チェンバース(Lucinda Chambers)の3人による「コルヴィル(COLVILLE)。もう1つは、「マルニ」の創業者の娘カロリナ・カスティリオーニ(Carolina Castiglioni)による「プラン C(PLAN C)」です。今季は、「コルヴィル」を推したいな。昔の「マルニ」ファンにはたまらない色柄遣いながら、シーズンを追うごとに新たなテイストミックスに挑戦している。一方の「プラン C」は、ちょっとマンネリ気味。3人が知恵を寄せ合う「コルヴィル」と、カロリナが奮闘する「プラン C」という、方向性の違いが明確になってきた。「プラン C」は、「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」とのコラボレーションも、ちょっと残念でした。

JY:「プランC」は日本では支持されているようですが、ヨーロッパではセールで結構残っている店もちらほら。「コルヴィル」は販路を絞っているということもありますが、よりファッション感度の高い層に支持されている印象です。

KM:日本は長年の「マルニ」ファンが「プランC」に流れたから、どこよりも早くファンのコミュニティーが出来上がった。たぶん今、日本はブランドにとって一番大きなマーケットなんじゃないかな?あと面白いといえば、老舗ブランド「ヘルノ(HERNO)」じゃない? メンズ、ウィメンズどちらもいい。

テキスタイル担当YH:「ヘルノ」はサステナビリティにも積極的に取り組み、トレーサビリティーを実現する最新企業と組んでコレクションを作ったりしていますよね。

KM:うん。サステナブルラインだけでも、リサイクルウールから再生ナイロンのエコニール、リサイクルダウンを使ったアイテムまで多種多様。それに加えて、メインラインでは高機能なアウターコレクション“ラミナー”やタイムレスなウールコートも取りそろえていて、バリエーションが圧倒的。「ヘルノ」のアウターで満足できない人はよっぽどのファッション・コンシャスだよねっていうぐらい、何でもそろっている。

JY:あと、SNSから火が付いたハンガリー・ブダペスト発のブランド「ナヌーシュカ(NANUSHKA)」も今後に期待したいブランドです。価格帯は他のコンテンポラリーブランドと同じくらいですが、どこかノスタルジックな雰囲気とサステナブルな考えを取り入れているのが魅力的。2020-21年秋冬は、エコール・デ・ボザール(Ecole des Beaux-Arts)という美術学校でミニショー形式のプレゼンテーションを行いました。会場内にはクラフト感のあるアートピースやヴィンテージライクの調度品を並べるという見せ方も上手ですし、ウエア、バッグ、シューズと幅広いアイテムを手掛けているので世界観もしっかり確立されている。最近では、その世界観を共有するメンズもスタートさせました。聞くところによるとベンチャーキャピタルから投資を受けているらしく、ここまでできているのは資金的な裏付けもあるからかと納得。

ロンドン&ミラノ担当MO:私も「ナヌーシュカ」は気になっています。ほかにもデンマークの「ガニー(GANNI)」やロンドンの「リクソ(RIXO)」など、エシカルなモノ作りに取り組む新興ブランドにも注目しています。

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