ファッション

2021年春夏テキスタイルトレンド 柄よりテクスチャー、色はソフトに変化(前編)

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 2月11~13日に仏パリで開催されたファッション素材見本市「プルミエール・ヴィジョン(PV)」は、約1750社が出展して2021年春夏向けのテキスタイルを中心に糸やレザーなどを提案した。PVは世界各国の有力メーカーが出展し、有力ブランドが買い付けに来る場所で最も影響がある素材見本市だ。PVを軸に伊ミラノの素材見本市「ミラノ・ウニカ」も加えたトレンド傾向を8つ紹介するとともにテキスタイルトレンドに精通しているパスカリーヌ・ウィルヘルム=PVファッション・ディレクターと梶原加奈子カジハラデザインスタジオ代表にポイントを聞いた。(この記事はWWDジャパン2020年4月13日号からの抜粋です)

教えて、テキスタイルマスター!

パスカリーヌ・ウィルヘルム/PVファッション・ディレクター : 紡績・織物・プリントの業者が集まったグループで、テキスタイルの企画を担当し、その後、テキスタイルや繊維関連に対するコンサルティングの会社を設立。1998年PVに参加

梶原加奈子/カジハラデザインスタジオ代表 : 多摩美術大学デザイン学部染織科卒業。イッセイ ミヤケでテキスタイル企画を担当しその後渡英。英・王立芸術大学院でMA取得。2006年帰国しカジハラデザインスタジオ設立

TREND1
一見シンプル
実はサステナブル

 欧州のファッション素材見本市でサステナビリティ推進が加速している。環境危機が叫ばれる中、ファッション業界は環境への負荷が大きいと指摘されている上、製品ができるまでの環境負荷を数値化した場合、原料の生産からテキスタイルができるまでがその約70~85%を占めるからだ。リサイクル糸やオーガニック糸、ノンミュールジング(ミュールジングはうじ虫の寄生を防ぐため子羊の尻の皮膚と肉を切り取ること)ウールのテキスタイルや、生分解性、生産工程での環境への負荷軽減(水やエネルギー使用量削減、有害化学物質の排出ゼロ)に取り組む素材が増えている。また、新しい技術開発に取り組むスタートアップ企業の初出展も目立った。

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