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リーバイスがコロナ対策に3億円超の寄付 ティファニーやデビアスなども続々

 リーバイ・ストラウス(LEVI STRAUSS & CO.以下、リーバイス)は、リーバイ・ストラウス財団(Levi Strauss Foundation)を通じて新型コロナウィルス感染拡大の影響を受ける自社の従業員や世界各地のコミュニティーを支援するため、300万ドル(約3億2400万円)の支援を表明した。寄付先は、移民の権利保護などを行うチャイニーズ・フォー・アファーマティブ・アクション(Chinese for Affirmative Action)やカリフォルニアで貧困撲滅に取り組むティッピング・ポイント(Tipping Point)、恵まれない人々を支援するインドのスワスティ (Swasti)などの団体。そのほか、国境なき医師団(Doctors Without Borders)や、女性やトランスジェンダーの人権保護に取り組むアージェント・アクション・ファンド・フォー・ウィメンズ・ライツ(Urgent Action Fund for Women's Rights)にも寄付される。

 リーバイスのジェニファー・セイ(Jennifer Sey)=チーフ・マーケティング・オフィサーは、「私たちの地域パートナーやサプライチェーンを支える労働者を中心に、今危機の渦中にあるコミュニティーを支援する」と電話インタビューで語った。「最前線では緊急支援が必要になっている」とし、「地域パートナーが直面するであろう中長期的な課題にも向き合っていく」と述べた。

 ティファニー(TIFFANY & CO.)もWHO(世界保健機関)のCOVID-19連帯対応基金(COVID-19 Solidarity Response Fund)に75万ドル(約8100万円)、ニューヨーク・コミュニティー・トラスト(The New York Community Trust)のNYC COVID-19対応および影響基金(NYC COVID-19 Response and Impact Fund)に25万ドル(約2700万円)をそれぞれ寄付する。後者は新型コロナ感染の影響で困難に直面しているニューヨーク市の芸術や文化団体、社会福祉団体の支援を行っている。同社はまた、自社の従業員が新型コロナ対応支援を行う指定のNPOに寄付する際は一定の金額を上乗せするという。

 ティファニーのアニサ・カマドリ・コスタ(Anisa Kamadoli Costa)会長兼社長は、「グローバルな危機に直面している今、世界各地のコミュニティーの差し迫ったニーズに応える必要がある」と語っている。

 「ヴァンズ(VANS)」「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」「ディッキーズ(DICKIES)」などのブランドを有するVFコーポレーション(VF CORPORATION)は、自社が出資するVF財団(VF Foundation)を通じて、地元のコミュニティーなどに150万ドル(約1億6200万円)を寄付する。また、VF財団はVFコーポレーションおよびそのブランドと共同で従業員や顧客から寄付を募り、その寄付金に同額を上乗せするキャンペーンを実施し、最大50万ドル(約5400万円)を拠出する。

 150万ドルの寄付先は、コロラドCOVID-19救援基金(Colorado COVID-19 Relief Fund)、アメリカ疾病予防管理センター財団(Centers for Disease Control and Prevention's Foundation)の緊急対応基金(Emergency Response Fund)、WHOのCOVID-19連帯対応基金(COVID-19 Solidarity Response Fund)など。一方、前述の寄付キャンペーンで集まった寄付金は、慈善プロジェクトと資金提供者をクラウドファンディングでつなぐNPOのグローバル・ギビング(GlobalGiving)に託される。

 VFコーポレーションのスティーブ・レンドル(Steve Rendle)会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)は、「困難なときに助け合うことは私たち全員に共通する責任。世界が一体となって新型コロナ拡大の危機と闘う今、まさにそのことを実感している」と語った。

 デビアス グループ(DE BEERS GROUP)は自社がダイヤ採掘を行う主要国であるボツワナとナミビアでの新型コロナ対策支援活動などに総額250万ドル(約2億7000万円)の寄付を表明した。同社は地域対応計画を策定して地元住民やコミュニティーリーダー、政府官僚などからの聞き取りをもとに、新型コロナの影響から困窮しているコミュニティーを特定。医療費の支援や経済回復に向けた支援なども実施する。

 ブルース・クリーバー(Bruce Cleaver)=デビアスCEOは、「新型コロナと闘う医療従事者やコミュニティーのリーダーのこれまでにない取り組みを支援する」と言い、「弊社が事業活動をさせていただいている地域での危機対策準備、緊急対応支援、そして経済対策援助を最重要課題として取り組む」と述べた。

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