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増税、暖冬、コロナで積みあがった不良在庫に対応 コメ兵の「法人買取」が問い合わせ多数で延長

 コメ兵は3月19日から、法人向けの在庫買い取りである「法人買取」のサービスを拡充している。昨年10月の消費増税、暖冬、そして新型コロナウイルス感染拡大というトリプルショックで、アパレルメーカーや小売店では不良在庫が積み上がり、業績を圧迫している。それを受けて「法人買取」では、契約成立後、最短で翌営業日に入金する仕組みを整えた。当初は27日までの予定だったが、「問い合わせも多く、ニーズがあるので期間は当面延長する」(広報担当者)という。

 申し込みから1週間前後の見積もり期間を経て、契約となる。従来は契約成立から入金まで3営業日ほどかかったが、「(新型コロナなどで状況が厳しく)キャッシュフローを意識するお客さまが増えているので短縮化した。事業継続の支援になれば」という。同社は個人客からのラグジュアリーブランドの買い取り販売が中心で、これまで「法人買取」については特に告知などをしてこなかった。それゆえ「法人買取」の問い合わせは「以前は月に1~2件だったが、19日からの1週間で既に5件の申し込みがあった」。大手や個店のセレクトショップが主だという。

 「法人買取」の商品も、個人から購入した中古品と同様にコメ兵の店舗やECで販売する。「関東の店舗では販売しないでほしい」といった要望にもできる限り対応するという。

 コメ兵の「法人買取」サービスのように、メーカーや小売店から不良在庫を買い取って買いやすい価格で販売するビジネスは、オフプライスストアと呼ばれる。アメリカでは近年オフプライスストアが影響力を増しており、百貨店売り上げをオフプライスストアのそれが上回るようになっている。日本でもワールド子会社が19年秋にオフプライスストア「アンドブリッジ(&BRIDGE)」1号店を埼玉・大宮に出店、この3月にはドン・キホーテもオフプライス業態「オフプラ」1号店を愛知・大口町に出店した。それ以外にもゲオホールディングス、ジョイフル本田などが参入。新型コロナショックによる市場の冷え込みが背中を押す形で、日本でもオフプライスストアの存在感がますます強まることが予想できる。

 ラグジュアリーブランドのリセール(中古販売)を強みとするコメ兵は、「リセールであっても、ブランド価値が毀損しないような売り方を長年心掛けてきた。オフプライスと同様の『法人買取』サービスでも、(他社が運営するオフプライスストアとは違って)ブランド価値を守りながら売っていけることが当社の強み」だと話す。