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“循環型”の先に見えるものとは? エディターズレターバックナンバー

※この記事は2019年11月13日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

“循環型”の先に見えるものとは?

 先日、スウェーデンのリセール会社セルピーを買収したH&Mが今度はレンタルサービスを開始します。“循環型”はサステナビリティを語る上で欠かせないキーワードで、つまり消費活動においては“捨てない”“再生する”“共有する”なのですが、H&Mはそれを強力に推進しています。

 今回は“コンシャス・エクスクルーシブ(CONSCIOUS EXCLUSIVE)”コレクション、つまりサステナブルな素材を駆使したドレス類が対象で、そもそもレンタルに向いている商材なので需要が多そうです。H&Mのドレスって意外と海外セレブがレッドカーペットで着ていたりするんですよね。サステナブルな素材を使っていても、1回着ておしまいではサステナブルだとは言い難いかもしれません。しかし、レンタルなら消費者にとって費用負担が減りますし、廃棄や処分に回さなくてすみます。徹底しているな〜と感じます――“H&M ザ・循環型”。

 そもそもH&Mは業界でトップクラスのサステナビリティ推進企業で、サステナブルな素材を使用した“コンシャス・コレクション”を展開するだけでなく、古着を回収して素材自体を再生したり、廃棄されるはずだった物を利用した素材を使ったりして、素材の面でも“循環型”を実現しています。

 “循環型”を追求していくと、そのブランドの商品がどう作られ、どう売られ、どう自然に還るのか、はたまた回収して再生するのかまで責任を持つことになっていきます。その過程において、リセールやレンタルを取り入れていくブランドは今後増えていくだろうと思います。

 これはもちろん消費者のニーズに応えることにもなりますが、これまで商品を購入してきた顧客のデータに加え、リセールやレンタルを利用する顧客と接点を持つ、そしてそのデータを得るということは、ブランドに新たな視座を与えることになるでしょう。その先にはどんなブランドの姿があるのか?ブランドと消費者の付き合い方も変わるはず。ブランディングの観点からもメリットは大きそうです。H&Mの進化に注目です。

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