
専門店チェーン、セレクトショップの2025年度8月期売上高(既存店ベース)は、高気温を受けて夏物販売が好調だった。一部では、薄手の秋物にも動きが出始めている。良品計画が19カ月、ユナイテッドアローズが20カ月連続で前年実績超えを達成している点にも注目だ。
国内ユニクロの売上高は前年同月比5.3%増。昨年8月が同25.3%増と大幅に伸ばしていた中でもさらに積み増した。「月を通して気温が高く推移したことで夏物がよく売れた。同時にスエットやジーンズなど、トレンドを捉えた通年商品の販売も好調」と広報担当者。売れ筋商品は、バギーカーブジーンズ、ジャージーバレルレッグパンツ、ジャージーカーブパンツ、「ユニクロ:シー(UNIQLO:C)」のスウェットパンツなどのボトムスと、エアリズムコットンオーバーサイズT、UVカット日傘など。日傘は男性に売れている。
良品計画の「無印良品」は同6.1%増と、19カ月連続で前年実績超えを達成した。衣服・雑貨カテゴリーは、「前年に夏物の在庫不足で苦戦していた」(発表資料から)反動もあって、同9.4%増と全カテゴリーでの数字を超える伸びだった。
しまむらの「ファッションセンターしまむら」は同1.2%増。7月21日〜8月20日での集計のため、7月末のカムチャツカ半島沖地震による津波警報などの与件を含んでいる。酷暑により、「日傘や帽子、アームカバーなどの雑貨が売り上げを伸ばした」(発表資料から)ほか、ウィメンズウエアでは夏物のTシャツや、「トレンドであるチェック柄のシャツやワンピース、スカートなどの秋物が売れ筋となった」。
アダストリアは同4.4%増と、3カ月ぶりに前年実績超えを達成。好調ブランドは「ローリーズファーム」「スタディオクリップ」「レプシィム」「ラコレ」など。好調アイテムは「機能性素材のサロペット、半袖ジャケット、チェック柄ロングスリーブシャツ、『ミッフィー』コラボの雑貨アイテム、お出掛け用冷却グッズ」(発表資料から)など。
ユナイテッドアローズは、「夏物ニーズの高まりと共にセール売り上げが大きく伸長」(発表資料から)し、同22.1%増と絶好調だ。これで20カ月連続前年実績超えとなった。売れ筋は「シャツ、カットソー、パンツ、ワンピースなどの盛夏アイテムに加え、ウィメンズで秋物の中軽衣料が動いた」。