
メガネブランド「ゾフ(ZOFF)」を展開するインターメスティックは、投資会社のホルスホールディングスの全株式とグループ会社ホルスの株式を取得し、両社を通じて「メガネスーパー」を運営するビジョナリーホールディングスを完全子会社化すると発表した。買収額は190億円で、株式譲渡は10月1日を予定している。
インターメスティックは国内317店舗の「ゾフ」を運営。一方、ビジョナリーホールディングスは「メガネスーパー」を主力に全国300店舗のメガネ・コンタクトレンズ小売店を展開している。今回の完全子会社化により、グループ全体の店舗数は600店を超える規模となる。
同社は買収の理由について、両社の店舗網は地域的な重複が少なく、商圏のカニバリゼーションによる不利益が限定的である点を挙げる。さらに、ビジョナリーホールディングスはコンタクトレンズ事業に強みを持ち、定期購買する若年層顧客が多く、グループ売上ではメガネ販売を上回る構成比を占めている。インターメスティックは、自社ではまだ規模が小さいコンタクトレンズ事業を強化するとともに、両社の顧客層が重なることを踏まえ、クロスセル(関連商品の併売)などのシナジー効果を見込む。
ビジョナリーホールディングスは2024年1月、前経営陣の利益相反行為などを受けて上場を廃止し、その後は投資ファンドの下で経営改革を進めていた。今回の完全子会社化により、インターメスティックは国内アイウエア市場における存在感を一層高めることになる。