
専門店チェーン、セレクトショップの2025年7月度売上高(既存店ベース)は、高気温により盛夏向けアイテムが好調だったという声が中心だった。ただしアダストリアは2カ月連続の前年実績割れに沈み、引き続き本調子を取り戻せていない。
国内ユニクロの売上高は前年同月比2.4%増だった。「月間平均気温が2度ほど高かったというデータがある。その中でUVカットアイテム群や“リネンブレンドイージーパンツ”“ウルトラストレッチパンツ”、『ユニクロ:シー(UNIQLO:C)』のスエットパーカ、“バギーカーブジーンズ”などがよく売れた」と広報担当者。サングラス、フェイスカバー、遮熱日傘といったアイテム群も酷暑対策で好調。「ここからが夏本番であり、十分な在庫をそろえている。ただ、果たしていつまでこの暑さが続くのか、秋はくるのかという心配もある」。
良品計画の「無印良品」は同11.3%増と2ケタの伸び。衣服・雑貨カテゴリーに絞れば同19.1%増だった。ただし、衣服・雑貨は前年7月が同10.5%減と大きく落としていた反動もある。「衣服・雑貨は前年が在庫不足で苦戦したため、特に高い伸び率となった」(発表資料から)。
しまむらが運営する「ファッションセンターしまむら」(6月21日〜7月20日)も、同11.7%増と好調。前年同月は同1.1%増だった。「吸水速乾アイテムや、日傘、帽子、アームカバーなどの日除けアイテムが好調だった」(発表資料から)。
ユナイテッドアローズは同5.6%増だった。「シャツ、カットソー、サンダルなどの夏物が好調だったのに加え、ジャケットやパンツなどキレイめアイテムのニーズも継続している」(発表資料から)。客単価は同5.6%増。「重衣料の動きが強いことと、定価販売の動きがよい」ことが背景にある。
アダストリアは同1.0%減と、6月の同0.2%減に続き前年実績割れ。25年はこれで、7カ月中5カ月が前年割れとなっている。最大ブランドの「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」と、二番手の「ニコアンド(NIKO AND…)」が「前年実績を下回り、堅調な他ブランドで補えなかった」(発表資料から)