
“complexus(コンプレクサス)”──これはラテン語で「織物」や「編み込まれた構造」を意味する言葉で、現代の「複雑性(complexity)」という概念の語源でもあります。この言葉は、社会やビジネス、そして組織を読み解く上で、いま多くのビジネスリーダーが注目している視座でもあります。
社会も企業も、一本の糸だけでは成り立たない。異なる背景や価値観、立場をもつ人々が、相互に絡み合い、編み込まれてこそ機能する。この「織物としての世界観」は、織物が生業であるファッションに限らず、全産業に見事に通じています。
TDKの制服リサイクルの挑戦の意味
電子部品メーカーTDKがこのほど東レとオンワードコーポレートデザインと発表した「リサイクル制服プロジェクト」。製造工程で発生するフィルムを回収・再生し、それを社員の作業服に仕立て直すというこの試みは、リサイクル素材の活用という点だけでなく、「組織をどう着るか」「働くをどう感じるか」を問い直すアクションでした。
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