ニューヨーク発のシューズブランド「スティーブマデン(STEVE MADDEN)」は、「アディダス(ADIDAS)」が「ファッション業界における一般的なデザイン要素の独占的支配を試みている」として、非侵害および不公正競争不存在の確認を求めて同社を提訴した。「スティーブマデン」によると、「『アディダス』の“スリーストライプス”と何ら似ていないデザイン要素に対して繰り返し標的にされてきたことに疲弊している」ことが今回の訴訟提起につながったといい、「これらのデザインを含む当社のフットウエアを、『アディダス』が製造または承認した、あるいは同社と関連していると消費者が考える可能性はない」と主張する。「アディダス」の担当者は、「係争中の法的問題についてはコメントしない」と取材に対して回答した。
訴状によると、「アディダス」は長年にわたり、「スティーブマデン」および他の企業に対して、同社の「“スリーストライプス”商標を侵害している」として、「攻撃的な権利行使を行ってきた」という。また、「『アディダス』は、いかなる種類・配置のストライプであっても、それが自社の“スリーストライプス”と混同される可能性があるとみなした場合、製造業者や小売業者に対し訴訟または訴訟を提起すると脅してきた」と主張。「スティーブマデン」は、こうした「アディダス」の法的圧力の「被害者になってきた」と主張し、2002年以降、複数回にわたり「アディダス」に提訴されたと主張した。特に02年には、四本線や二本線のフットウエアが“スリーストライプス”を侵害しているとして、「アディダス」から2件の訴訟を提起されたという。これらは統合され、03年に和解に至った。
しかし、その後も「スティーブマン」は「アディダス」によって継続的に異議を申し立てられてきたとし、直近も24年に発売した2種類のスニーカーに対しても異議を唱えられ、そのうち1種類については、「消費者の混乱を招く恐れがある」として、「アディダス」から販売中止を求める要求があったという。
「スティーブマン」は、「『アディダス』はすべてのストライプを所有しているわけではない。ストライプ、バー、バンド、四辺の形状(直線・平行であるか否かを問わず)を含むフットウエアに対して、独占的権利を主張することなど許されるべきではない」と強く主張している。