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ストライプが地方百貨店のEC 運営を代行する新サービス

 ストライプインターナショナルが運営するECモール「ストライプデパートメント(STRIPE DEPARTMENT)」は、主に地方百貨店にECプラットフォームを提供して、運営も代行する新サービス「ダース(DAAS)」を12日から開始した。第1弾として石川県の大和、大分県のトキハの2社と業務提携を結んだ。百貨店は初期投資や人的資源を負担せずに、約1000のファッションブランドを扱うストライプデパートメントのECに相乗りできる。

 ストライプデパートメントは2018年春にスタートしたファッションECモールで、百貨店で展開するF2(35〜49歳の女性)に向けた国内外のブランドを中心に営業する。客単価は1万6000円とECモールとしては高価なのが特徴だ。当初から地元百貨店の閉店や規模縮小によって上質なブランドが手に入りにくくなった地方在住の女性をターゲットに想定してきた。今回の「ダース」導入によって地方百貨店の優良顧客を取り込むメリットが生まれる。

 一方、地方百貨店はファッションECに関しては手付かずの企業が多い。自社ECには運営や物流などバックシステムなどに多大のコストがかかり、デジタルに精通した人材の確保も必要となるため、対応が後手に回っていた。

 12日に都内で行われた会見に登壇したトキハの植山浩文常務取締役は「地方百貨店がかかえる事情はそれぞれ異なるが、(他者の)ECにお客さまが流出してしまう悩みは一緒。『ダース』が解決に向けた一歩になる」と導入を決めた。

 利用者は、親しみのある百貨店の屋号を冠したECサイトで買い物を楽しめる。ページの上には「ストライプデパートメント」ではなく、「大和」「トキハ」といった屋号が表示されるが、中身はストライプデパートメントと変わらない。百貨店には売り上げに応じた手数料が入る。

 また百貨店にとってはオムニチャネル化にもつながる。百貨店と顧客との接点が増える結果、ストライプデパートメントの試算によると、現状の店舗売上高を100とした場合、リアル店舗に6%、ECに2%の増収効果が見込めるという。業務提携を発表した2社には、ストライプデパートメントのポップアップストアをショールーミング形式で出店し、リアル店舗でも顧客にアピールする。

 ストライプデパートメントの社長を兼任する石川康晴ストライプインターナショナル社長は「オムニチャネル化が進めば、エンゲージメントが高まり、ECもリアル店舗も購買率がアップすることは確実」「確かに当社にコストの負担はあるが、地方百貨店の優良なお客さまを取り込めるメリットの方が大きい」と強調する。石川社長によると、「ダース」では全国に40社80店舗ほどある地方百貨店の半分の獲得に動くという。関東や関西の都心型百貨店でも自社ECに投資ができない企業へはアプローチをかける。