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「インタビュー マガジン」9月に復刊か 3億円以上の未払金は払われぬまま

 米カルチャー誌「インタビュー マガジン(Interview Magazine)」のオーナー、ピーター・ブラント(Peter Brant)は300万ドル(約3億3000万円)以上の未払金を払わないまま、休刊中の同誌を9月に復刊するべく法的措置を進めている。

 ブラントは発行元のブラント パブリケーションズ(BRANT PUBLICATIONS)を清算することにより、パートナー、フリーランサー、同社に長年勤めてきたスタッフらへの未払金合計330万ドル(約3億6300万円)の支払いを回避した。さらに、清算の数カ月前に持ち株会社シングルトン(SINGLETON)を自ら設立。この新会社は「インタビュー マガジン」の800万ドル(約8億8000万円)相当の債権を有している。ブラントはこのシングルトンに150万ドル(約1億6500万円)で「インタビュー マガジン」の権利を売却する契約を8月31日までに締結しようとしている。

 しかし、ブラントが自身の旧会社から自身の新会社へ「インタビュー マガジン」の売却を合法に完了するには2つの障壁がある。まず、発行元が清算されたために、パブリックオークションが行われなければならない。このオークションでは外部の投資家が、ブラントが提示している売却額を上回る入札額を提示する可能性がある。つまり、ブラントが自身の提示している額を引き上げない限り、他者が「インタビュー マガジン」を買収することができる。ただしブラントの債権を含め、「インタビュー マガジン」の権利を得るために1000万ドル(約11億円)を支払う価値があるとみる投資家がいるのかどうかは不明だ。

 2番目の障壁は、エディトリアル・ディレクターを10年以上務めたが約60万ドル(約6600万円)もの給料未払いを理由に4月に「インタビュー マガジン」を去ったファビアン・バロン(Fabien Baron)だ。バロンはブラントと新会社シングルトンの財務記録を開示する承認を法廷から得ており、そもそもなぜ会社が倒産に至ったのかやブラントの債権の内訳について調査する予定だ。バロンは十分な調査期間を設けるためにブラントに売却の延期を要求していたが、ブラントはこれを拒否した。バロンの弁護士によれば結局スケジュールは変更されず、開示日に続いてすぐに売却日が予定されており、調査に十分な時間がないことになる。

 1969年に「インタビュー マガジン」を創刊したアンディ・ウォーホル(Andy Warhol)の大ファンであるブラントは、ウォーホルが87年に死去した直後に当時の妻とともに同誌を買収した。なお、ブラントからコメントは得られていない。