ファッション

ウォルマートの元従業員が不当解雇を訴え裁判に 元従業員による内部告発が原因か

 ウォルマート・ストアーズ(WAL-MART STORES INC.以下、ウォルマート)の元従業員チ・フィン(Tri Huynh)が、解雇による給与や機会の損失と、その他の損害に対する賠償を求めて訴訟を起こした。

 フィンは2017年まで同社のマーケットプレース・ビジネス・デベロップメント事業のディレクターを務め、過去にはアマゾン(AMAZON)でも要職を担った経験がある人物。14年から17年にかけて発生したウォルマートの“構造上の不具合”についてたびたび上司に問題提起をしたところ、会社からの報復措置として解雇されたと主張する。

 これに対してウォルマートのスポークスマンはフィンの主張を否定。「リストラの一環で解雇された元従業員の腹いせだ。当社は告発などの事案には真摯に対応しており、この件についても調査の結果、会社側の不適切な行為は認められなかった。こうしたクレームには、会社を守るために厳正に対処していく」と説明している。

 フィンが主張する“構造上の不具合”とは、第三者が同社のプラットフォーム上で販売する際に自動的に徴収される手数料が、通常は6~8%のところ、最大で15%徴収されるエラーが発生していたことだという。このエラーは数カ月間改善されず、同社は収益を本来より多く計上していたという。「通常を上回る手数料の徴収は財務報告に直接影響を与えるエラーだ。後々返金する必要があるにもかかわらず、ウォルマートは実際よりも収益を高く申告していることになる」。

 その他にもフィンは、15年秋から16年春にかけてコーディングエラーが原因の返品・返金ミスが発生していたことを指摘。これにより実際よりも売り上げが約700万ドル(約7億3500万円)多く計上されていたと主張する。

 この2つの件について、ウォルマートからのコメントは得られなかった。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Timeless, Yet New 変わらない吉田、世界を変える【WWDBEAUTY付録:今こそ立ち上がれ、日本化粧品】

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバン総力特集です。「ポーター(PORTER)」「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」「POTR」の3ブランドを擁し、日本を代表するカバンメーカー・吉田のモノ作りに迫ります。日本が誇る伝統技術を持つカバン職人たちと深い関係を築きながら、最先端の技術・素材を使い名だたるデザイナーズブランドとコラボレーションする相反…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。