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勢い止まらぬケリング、17年度は4000億円の売り上げ増 「グッチ」は前期比42%増の8000億円

 ケリング(KERING)の2017年12月通期決算は売上高が前期比24.9%増の154億7770万ユーロ(約2兆585億円)、純利益は同119.5%増の17億8560万ユーロ(約2374億円)で増収増益だった。この好調を受け、ケリングは17年の株主配当は前年比30%増の1株当たり6ユーロ(約800円)に引き上げる。

 地域別の売上高は、既存組織および現地通貨ベースで西欧が同32.3%増、北米が同22.9%増、日本を除くアジア太平洋地域が同32.7%増、日本も同10.9%増で、主要地域で2ケタ増を記録した。

 ブランド別の売上高は、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)がクリエイティブ・ディレクターを務める「グッチ(GUCCI)」が同41.8%増の62億1120万ユーロ(約8260億円)、「サンローラン(SAINT LAURENT)」が同23.0%増の15億140万ユーロ(約1996億円)、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」が同0.2%増の11億7630万ユーロ(約1564億円)、保有する株式の70%を株主に現物分配する「プーマ(PUMA)」は同13.9%増の41億5170万(約5521億円)だった。デムナ・ヴァザリア(Demna Gvasalia)がアーティスティック・ディレクターを務める「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の売上高は明らかにしていないが、6〜12月期の成長率は他ブランドよりも高かったという。

 「グッチ」は、17年6月時点で掲げていた売り上げ目標60億ユーロ(約7980億円)を初めて突破。18年も引き続き2ケタ増を見込んでいる。ミケーレのディレクションのもと、17年末までに全529店舗中152店舗を改装し、18年はさらに90店舗を改装する予定だ。インスタグラムのフォロワー数も前年比70%増の2120万で、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の2130万を追い越しそうな勢いを見せている。

 フランソワ・アンリ・ピノー(Francois Henri Pinault)会長兼最高経営責任者(CEO)は「17年のケリングは桁外れなほど好調で、1年間で30億ユーロ(約3990億円)も売上高を伸ばした。特に『グッチ』の業績には目覚しいものがあり、すべての市場で需要が伸びていることを実感した。『グッチ』には、われわれが予想していたよりも圧倒的なポテンシャルがある。だが急ぎはせずに、ゆっくり堅調に伸ばしていく」と語る。

 「サンローラン」については中長期的に20億〜30億ユーロ(約2660億〜3990億円)の売上高を目指し、店舗数を増やしていく。「バレンシアガ」については、中長期的に売上高10億ユーロ(約1330億円)を目指す。レザーグッズとアクセサリーで見込みがあるが、“トリプル S(TRIPLE S)”のようなヒット商品に頼りすぎないことを心がけるという。「ボッテガ・ヴェネタ」はニューヨークのマディソン・アヴェニューを開店した他、銀座にも19年半ばまでに新規店舗をオープンする。270店舗中30店舗を改装し、ミレニアル世代に合わせてスモールレザーグッズの品ぞろえを増やす。

 17年度決算の結果は絶好調だったが、決算会見を受けた2月13日の同社株価終値は前日比4.0%減の365ユーロ(約4万8500円)だった。為替変動が17年6〜12月期の売上高に悪影響を及ぼしたため、商品の価格を上げることを検討しているというジャン・マルク・デュプレ(Jean Marc Duplaix)最高財務責任者の発言が株売りの要因になったようだ。

 ケリングのライバルで、「ルイ・ヴィトン」「フェンディ(FENDI)」「セリーヌ(CELINE)」などを擁するLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の1月末に発表された2017年12月通期決算は、売上高が前期比13.3%増の426億3600万ユーロ(約5兆5670億円)、純利益も同28.8%増の51億2900万ユーロ(約6821億円)と増収増益だった。

 ピノー会長兼CEOはベイン&カンパニー(BAIN & COMPANY)のラグジュアリーファッション業界が平均で6〜7%の推移で伸びているという調査結果を挙げ、ケリングのラグジュアリーファッション部門が特に好調であることを強調し、「われわれの目標は、クリエイティブ、社会的、環境的責任、経済的パフォーマンスすべての面で、世界で最も影響力があり革新的なラグジュアリーグループとなることだ」と宣言した。