
2001年9月11日の米同時多発テロから25年という節目に、ニューヨーク在住のファッションジャーナリスト、森光世さんに話を聞きました。
その日の朝、森さんは「コーチ(COACH)」のオフィスで開かれていた日本のプレス向け朝食会にいたといいます。窓の外、ほぼ真正面にそびえるワールドトレードセンターから突如、黒煙が上がった。取材中、25年前のその光景を森さんが淀みなく、まるで昨日のことのような生々しさで語られた姿が強く印象に残っています。そのシーズンのファッション・ウイークは即座に中止が決まりました。
翌2002年2月のシーズンについて尋ねると、ファッション・ウイークは例年通り開催されたものの、どんなショーがあったのかは「正直あまり記憶に残っていない」と森さんは振り返ります。心が折れているとき、服は驚くほど無力になる。25年前のニューヨークは、その痛切な事実を業界全体で噛み締めました。
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