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「ツバキ」が国内外で成長加速 東南アジアの売り上げは3年で約2倍に

ファイントゥデイのヘアケアブランド「ツバキ(TSUBAKI)」がブランド誕生20周年を迎えた。プレミアム価格帯が市場をけん引する中、1000円以下のマスブランドでありながら、国内外で存在感を高めている。ブランドは20周年を機に、グローバル展開と若年層の開拓をさらに加速させる。

ファイントゥデイ、27年には売り上げ約1320億円を目指す

ファイントゥデイは日本や中国、東アジア、東南アジアなど11の国と地域で事業を展開しており、アジアNo.1のパーソナルケアカンパニーを目指す。「ツバキ」「フィーノ(FINO)」「プラストゥモロー(+TMR)」といったヘアケアブランドに加え、「センカ(SENKA)」「ウーノ(UNO)」といったスキンケアブランドもラインアップしている。2025年度の売り上げは1137億円で、27年度には約1320億円、年平均成長率約7%以上を目標に掲げる。

「ツバキ」は、海外事業を支える成長エンジンだ。コロナ禍以降のインバウンド需要の回復を背景に、国内の観光地にあるドラッグストアでは訪日客によるまとめ買いが増加した。その人気は帰国後のリピート購入や現地店舗での販売拡大にもつながり、東アジア・東南アジアでは売り上げが2桁ケタ成長を維持している。

躍進を支えているのが、国・地域ごとの髪悩みに対応したローカライズ戦略だ。ダメージケアニーズが中心の日本に対し、海外では洗髪頻度や水質(軟水・硬水)の違いを踏まえ、フケや抜け毛など現地特有の悩みに対応した商品を用意している。

中でも、東南アジアなどの一部地域限定で販売しているヘアケアライン“プレミアム EX ヘアフォール”、通称“紫ツバキ”が好調だ。おなじみの赤い容器ではなく、紫の容器を採用している。東南アジアにおける「ツバキ」の売り上げは、22〜25年の3年間で約2倍に成長。その伸長をけん引している。

国内では“赤ツバキ”が定番だが、海外ではふんわりとした仕上がりを求めるニーズが高く、“金ツバキ”が売れ筋になるなど、地域ごとの需要を的確に捉える。髙津繁一ファイントゥデイ副社長執行役員兼国内販売統括は「各国のニーズに合わせて柔軟に対応する一方で、ブランドのアイデンティティである“赤”の世界観はグローバルで統一し、しっかりとコントロールしている」と語る。

世代を超えて愛され続けてきた“赤ツバキ”

「ツバキ」といえば、真っ赤なパッケージと人気女優を起用した20年前のテレビCMを思い浮かべる人も多い。また、「親子で使用していた」という家庭も多かったのではないだろうか。髙津副社長は当時を振り返り、「発売当初は半年間にわたって品薄状態が続いた。当時シャンプーは“洗髪するもの”という認識だったが、『ツバキ』はヘアケアを“美”へと引き上げたブランドだと自負している」と語る。

今後もブランドの象徴である“赤ツバキ”を軸に、日本だけでなく海外でも製品発表会などを開催し、ブランドの世界観を発信しながら消費者とのタッチポイントを増やしていく。

ペ・スジと共にブランドの若返りに挑戦

ロングセラーブランドが抱える共通の課題がユーザー層の高齢化だ。ブランドの成長と共に、メインの愛用者層の年齢も必然的に上がる。ブランドが生き残るためには、定期的な「若返り」の施策が不可欠だ。

打開策として韓国俳優のペ・スジ(Bae Suzy)をグローバルアンバサダーに起用した。従来の愛用者層に加え、20〜30代の若い世代やアジアを中心とした海外層といった新規ユーザー獲得の狙いがある。

国内においてはすでに全国3万店に製品が並んでいるが、主要なドラッグストアやGMSに加えてアマゾンや楽天市場といったEC領域での売り場も拡大しており、顧客接点を強化している。今後はデジタルを活用した情報発信や決済、配送方法など時代に合わせたチャネルの進化にも臨機応変に対応していく考えだ。

高津副社長は「ヘアケア市場全体が伸びている中、マス向け市場において最も健闘しているのが『ツバキ』。日本だけでなく世界に向けて、まだまだ成長のポテンシャルはある」と、次の10年に向けた展望を語った。

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