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ワコールHD4~9月期 主要国のインナーウエア販売が低調、国内は中核ブランド「ワコール」が前年割れ

ワコールホールディングス(HD)の2025年4~9月期(第2四半期)連結決算(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が前年同期比2.9%減の875億1100万円、営業利益が同86.5%増の215億4100万円、純利益が同41.5%増の124億1800万円だった。主要国におけるインナーウエアの販売の伸び悩みや、不採算事業の一部売却により減収。営業利益は、英ブラビッシモ・グループ・グループ買収による売上利益率の改善や新京都ビル等の固定資産売却益(176億4700万円)が寄与した。

国内ワコールの売上高は、同1.8%減の441億9300万円、営業利益は固定資産売却益の計上により同119.3%増の186億3200万円。ECは自社・他社共に伸長したものの、実店舗の販売は量販店などの閉店に加え来店客数が減少した。ブランド別では、プロモーションや展開店舗を強化しているコンディショニングウエア「CW-X」を始め、ノンワイヤーブラ中心の「ゴコチ(GOCOCI)」やシンクロブラトップが好調の「ウイング(WING)」は好調に推移したものの、中核ブランド「ワコール(WACOAL)」が前年同期を下回った。

海外ワコールの売上高は、同1.6%増の351億1700万円、営業利益は同18.4%減の22億7000万円だった。米ワコールは、政策動向の不透明が続く中、大手取引先百貨店の閉店などの影響により苦戦した。欧州ワコールは、物流倉庫火災により自社ECの出荷が2カ月停止したが、ブラビッシモ・グループの売上高が寄与し、前年同期を上回った。中国ワコールは実店舗・EC共に厳しく、前年同期を下回る結果になった。一方で、店舗イメージの刷新やプロパー販売強化による成果も出ている。

ピーチ・ジョンの売上高は同7.3%増の55億4300万円、営業利益は5600万円(前年同期は4400万円の営業損失)だった。新規顧客の獲得により、ECおよび直営店の販売が堅調に推移。定番の“ナイスバディブラ”や“盛れるノンワイヤーブラ”が継続して好調だった。今まで振るわなかった有名タレントを起用した販促も想定以上の集客効果があった。

同社は、2026年3月期連結業績予想を下方修正した。修正後の売上高を当初の予定1738億円(修正前は1875億円)、営業利益は202億円(修正前は228億円)、純利益は122億円(修正前は148億7000万円)。主要市場のインナーウエアの販売苦戦に加え、欧州の物流倉庫の火災によるものとしている。

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