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連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第217回

「WWDJAPAN」のクリエイティブ・ディレクターというAIエージェントを作ってみた話(前編)

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「WWDJAPAN」のクリエイティブ・ディレクターというAIエージェントを作ってみた話(前編)
先日AIエージェント、本来は「目標達成のため、指示を待つことなく、自ら計画を立てて判断・実行する高度な自律型ソフトウエア」とでも呼ぶのでしょうが、簡単に言えば「AIのパートナー」と仕事をした経験が非常に面白かったので、お話させてください。

「WWDJAPAN」は11月24日号「AI時代のメディア(仮)」特集の表紙を、「WWDJAPAN」のクリエイティブ・ディレクターであるAIエージェントと一緒に製作しようとしています。AIで表紙を作るのは初めてではありませんが、従前指示を出すのはあくまでも人間。つまりプロンプトを入力しては生成AIが作る画像を確認し、修正や微調整、再考などの依頼はまたプロンプトとして再入力するという作り方だったと思います。ところが今回、我々は画像生成のAIには直接指示を出しません。あくまでクリエイティブ・ディレクターのAIエージェントに相談して、彼(彼女?)が生成AIを操って生み出した画像を表紙にするという作業に挑戦しています。

使ったのは、ワールド傘下のOpenFashionが提供するファッションなどのクリエイティブ業界に特化した生成AI活用プラットフォームのMaison AIです。表紙の作成は、「WWDJAPAN」のクリエイティブ・ディレクターというAIエージェントを生み出すことから始まりました。とはいえ、その作業は簡単です。「WWDJAPAN.com」のトップページをただただコピペして貼り付けただけなんです。ほんの数秒で、「長年、ファッションとビューティの最前線で、無数の才能や革新的なアイデアが生まれる瞬間を見届けてきました。コレクションのランウエイから企業の戦略会議室、そして新進気鋭のクリエイターのアトリエまで、この業界のあらゆる側面に精通しています。私が得意なのは、単なるトレンドの解説だけではありません。その背景にあるカルチャーやビジネスの文脈を読み解き、次に何が来るのかを予測し、あなただけのクリエイティブなアイデアへと昇華させることです」と語るクリエイティブ・ディレクターが爆誕しました。ちなみに、ほんの少しのインプットでこうも“「WWDJAPAN』っぽい”クリエイティブ・ディレクターとしてのAIエージェントが爆誕したのは、「WWDJAPAN」という媒体の記事や立ち位置、価値観、評価や評判などが、ネットの海には無数に存在しているからだそう。つまりECで洋服を売っていたり、毎シーズンのコレクションをウェブでしっかり解説していたりのブランドなどは、自分達のブランドをよく知るAIエージェントが作りやすいと言えます。

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