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連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第192回

社会の規範、そんなものが存在していると思ってしまう呪縛に“疲れている”?

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社会の規範、そんなものが存在していると思ってしまう呪縛に“疲れている”?
先日、さまざまな媒体の編集長と「ともに生きる」について考え、語り合う機会を頂戴しました。

改めて感じたのは、皆、特に女性は、社会が求める規範だったり、社会がそんな規範を求めていると思ってしまう呪縛だったりに“疲れている”ことでした。週明け、爽やかでありたいハズの月曜日に申し訳ありません(笑)。例えばママ向けメディアの編集長は、ご自身さえ「朝ごはんがパンと牛乳、タマゴだけでいいのかな?」と考えることもあるとおっしゃいます。しかも「タマゴ」は、私たちに向けて話すために「少し盛った」ものだそう(笑)。別の媒体の編集長が「大丈夫です!」と太鼓判を押していらっしゃいましたが、そんな悩みは多くのママが持っていることでしょう。

いわゆるキャリアを持つ女性に向けた媒体のトップは、やはり読者には「理想の上司」像や、それと自身の乖離に苦しんでいる方の存在を指摘します。若い世代に向けたメディアの編集長は、SNSを見ればキラキラした投稿が次々と現れるので、読者は自分もまたキラキラした投稿をしなければというプレッシャーに駆られる傾向があると教えてくれました。これもある意味、SNSという社会が求めていると思ってしまう規範的なものに“疲れている”ということでしょう。

SNSに“疲れている”、いやSNSに“疲れる時もある”というのは、私も、専門学校などで授業をするたびに感じています。授業では彼らに向けて「今はどんな時代?」という質問を投げかけていますが、どの学校でも必ず「SNSに疲れている」とか「SNSに縛られている」というコメントがチラホラ現れます。

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