「ディオール(DIOR)」は、現地時間の17日、アーティスティック・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)によるウィメンズの2025年プレ・フォール・コレクションを、4月15日に京都の東寺で発表することを明らかにした。同ブランドは毎年プレ・フォール・コレクションを発表しており、ソウルやムンバイに続き、昨年はニューヨークでもショーを開催していた。
通常、同ブランドは、12月にプレ・フォール・コレクションをプレス向けに発表し、店頭での販売開始時期に合わせてランウェイショーを開催するが、京都で発表する予定のコレクションはまだ公開されていない。
796年に創建された東寺は、当時日本の首都であった京都の入り口の東西に配された2つの守護寺院のうちの1つ。五重塔で知られる同寺院は、1994年に「古都京都の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録されている。ショーが開催される4月15日には、桜の季節は終わっているものの、同コレクションは亀や鯉が泳ぐ池のある日本庭園で発表される予定だ。
メゾンの創設者であるクリスチャン・ディオール(Chiritian Dior)は、53年に日本で初めてコレクションを発表している。キウリは声明のなかで「50年代初頭、クリスチャン・ディオールは京都の絹工房とのコラボレーションを始めた。その後、彼はオートクチュールコレクションのために、日本の貴重なテキスタイルを使った一連のルックをデザインした」と述べ、「才能ある職人たちが何世代にもわたって磨き上げてきた職人技のメッカである京都は、このようなクリエイティブな交流を再び活性化させ、プレ・フォール・コレクションを発表するのにふさわしい場所だ」と付け加えた。
今回の発表は、親会社であるLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)で経営陣やクリエイティブ陣の変更が相次ぐ中での発表となった。水曜日には、「プロエンザ・スクーラー(PROENZA SCHOULER)」の創業デザイナー・デュオのジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)がディレクター職を退くことが発表され、彼らがジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の後任としてスペインのラグジュアリーブランド「ロエベ(LOEWE)」を率いるのではないかという憶測を呼んだ。一方のアンダーソンは、「ディオール」のクリエイティブ部門で活躍するのでは、という見方が強まった。なお、この件についてLVMH、「ロエベ」、そしてマッコローとヘルナンデスはコメントを控えている。
なお、キウリは5月27日にローマで「ディオール」のクルーズコレクションを発表する予定だ。