
この連載は週に一度「WWDJAPAN.com」に掲載した記事の中から、編集部の記者がテーマに合わせて記事をピックアップし、コメント付きで紹介する。今週のテーマは「企画担当に読んでほしい記事3選」。当事者はもちろん、ファッション・ビューティ業界で活躍する皆さんにもぜひ読んでもらいたい。
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選者:本橋涼介記者

1991年、静岡県生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒。村上要「WWDJAPAN」編集長と同じく静岡新聞社の記者を経て、2018年から現職。大手アパレル、百貨店、SPAを取材。2021年4月からビューティビジネスも取材分野に
【記事1】
ウエルシアがプレミアムヘアケアブランド「イッツ」を立ち上げ PB拡大戦略の一環

ウエルシア薬局は6月1日、新オリジナルヘアケアブランド「イッツ ワッツ インサイド ザット マターズ(ITʼS WHATʼS INSIDE THAT MATTERS. )」(以下、イッツ)を発売する。同社のプライベートブランド(以下、PB)の強化戦略の一環として、プレミアム価格帯の薬用スカルプシャンプー(400mL、1680円)やダメージリペアトリートメント(400mL、1680円)を展開する。(全文はこちら)
【記者のコメント】
プレミアム価格帯のヘアケアは近年活況だが、差別化が難しい市場にもなりつつある。ドラッグストアPBの先行事例にマツキヨココカラグループの「アルジェラン」が思い浮かぶ。PBブランドとは思えない高感度な世界観でプレミアムヘアケアからスキンケアにもカテゴリーを広げ、成功を収めた。ドラッグストアPBも、メーカー品と比べた「お値打ち感」だけでなく、プラスアルファの価値が必要な時代。「イッツ」は独自性を確立できるか。
【記事2】
アダストリア「アンデミュウ」、ソフトバンクでポップアップストア実施 “女性応援“を体現

アダストリアの20代後半〜30代女性向けブランド「アンデミュウ(ANDEMIU)」は5月17日、ソフトバンク社員に向けたポップアップイベント「FIT ON ME」を開催した。場所は、ソフトバンクオフィスがある東京・浜松町の「Terra's Co-workingスペース」。会場には休み時間や隙間時間を利用した同社の女性社員が集った。(全文はこちら)
【記者のコメント】
キャリア女性向けブランドが、オフィス街のど真ん中で販売イベントを実施するというのは合理的な施策だ。スキマ時間に、骨格や顔タイプ診断などを根拠に“時短”で商品を選ベるのは、女性にとって非常にありがたいはず。働く女性は職場ではもちろん、育児をしていれば帰宅後も週末も忙しい。服が欲しくても、買い物に割く時間がないという人も多い。アパレル企業は、女性の限られた「時間のシェア」を奪い合っているという意識を持つことが必要だ。
【記事3】
宝島社の女性ファッション誌「ステディ.」が8月発売の9月号で休刊 18年の歴史に幕

宝島社は、女性ファッション誌「ステディ.(Steady.)」を8月7日発売の9月号をもって休刊することを発表した。また同社は、「ミニ(mini)」の刊行形態を8月9日発売の9月号から偶数月発行の隔月刊に変更する。(全文はこちら)
【記者のコメント】
かつて一世を風靡した女性ファッション誌の休刊が近年相次いでいる。女性のコーディネートの“参考書”のポジションは、インスタグラムにとって代わられてしまった。いつでもどこでものぞけるインスタに、雑誌は実用性ではどうやってもかなわない。女性がじっくりと時間を使って読みたいのは、ワクワクドキドキして、「服が欲しい」という気持ちをかき立てられるような雑誌。「高揚感」を磨かなければ生き残れない。