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カナダグース、24年は増収増益 ハイダー・アッカーマンのコレクションも好発進

カナダグース(CANADA GOOSE)」の親会社であるカナダグース ホールディングス(CANADA GOOSE HOLDINGS以下、カナダグース)の2025年3月期決算は、売上高が前期比1.1%増の13億4840万カナダドル(約1415億円)、営業利益は同31.8%増の1億6410万カナダドル(約172億円)、純利益は同78.3%増の1億360万カナダドル(約108億円)の増収増益だった。

地域別での売上高は、本拠地であるカナダが同2.3%減の2億4060万カナダドル(約252億円)、米国は同4.4%増の3億3890万カナダドル(約355億円)だった。景気停滞が続く中華圏は同1.0%増の4億2650万カナダドル(約447億円)と微増だったものの、アジア太平洋地域(中華圏を除く)は同31.4%増の1億1130万カナダドル(約116億円)と好調。EMEASA(欧州・中東・アフリカ・南米)は同9.7%減の2億3110万カナダドル(約242億円)だった。

トランプ関税の影響は?

ダニー・リース(Dani Reiss)会長兼最高経営責任者は、「プロダクト開発や小売りの強化、ブランド力のさらなる向上、効率性の改善などを軸とした戦略が奏功し、24年度も素晴らしい業績となった。25年度も引き続き製品カテゴリーを拡大し、顧客体験をいっそう充実させることで、長期的かつ持続的に成長していく」と語った。

なお、同社によれば、製品の75%はカナダ国内で、残り25%は欧州で製造しているため、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領政権による関税の引き上げによる影響は「ほとんどないか、あっても最小限で済む」見込みだという。一方で、不安定な社会情勢やマクロ経済の先行き不透明感が続いていることから、25年度の業績の見通しは発表しなかった。

ハイダー・アッカーマン=クリエイティブ・ディレクターについて

「カナダグース」は24年5月、ブランド初のクリエイティブ・ディレクターとしてハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)を迎えた。同氏が初めて手掛けたカプセルコレクションは、ブランドが1990年代まで展開していた伝統的なレーベル“スノーグース(SNOW GOOSE)”の下、2024年11月下旬に発売。アウターのほか、フーディーやジョガーパンツ、Tシャツなど通年着用できるアイテムもあり、ホリデーシーズンの売り上げに大きく貢献した。なお、26年春夏シーズンからは、“スノーグース”に加えてメインコレクションにもハイダーのビジョンを拡大しているという。

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