ファッション

ZOZOがアパレルブランドの衣服生産受注、ユナイテッドアローズやシップス、ナノ・ユニバースが参加

 「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOは、出店テナントであるアパレルブランドの衣服の受注生産サービス「メイドバイゾゾ(Made by ZOZO)」を開始する。仕組みの表側では「ゾゾタウン」を通じて受注・販売し、裏側では独自にアパレル生産管理ソフトウエアを開発し、縫製を行う協力工場に提供。自社倉庫である「ゾゾベース(ZOZOBASE)」を経由して配送するため、受注から消費者への発送まで最短10日間で対応できるという。9月1日から、ユナイテットアローズのオンライン限定レーベル「インフォビューティ&ユース(info. BEAUTY&YOUTH)」での販売を開始する。今後はTSIの「ナノ・ユニバース」、「シップス」なども「メイドバイゾゾ」に参加する。

 「メイドバイゾゾ」は最低一着から受注可能で、表側では「ゾゾタウン」で一貫して受注から発送まで行うため、アパレル側の在庫リスクがゼロになる。参加するシップスの大塚祐史・経営企画室統括は、「3Dモデリング等の技術を駆使し、サプライチェーンの川下(ECささげ)まで影響出来る可能性にも期待をしている。商品供給における適時、適量を高精度で実現し、本質的なイノベーション(ファッションDX)の可能性を感じている」とコメントしている。

 ZOZOは2019年にに撤退したプライベートブランド(PB)事業で大規模なアパレルの企画・生産のソフトウエアの開発を行っており、今回の「メイドバイゾゾ」には、その時のノウハウや技術が使われていると見られる。

 縫製工場に対して独自に生産管理のソフトウエアを開発・提供し、アパレル生産を行う企業としては、多数のインフルエンサーを抱え、インフルエンサー型のD2Cブランド開発支援や自社でD2Cブランドを展開するIT企業エニーマインド・グループ(ANYMIND GROUP)が先行している。米国や日本などで急成長中の「シーイン」も同様の仕組みに加え、優れた売れ筋分析技術を所有しており、それが急成長の原動力になっている。ファッション系ECサイトの最大手である「ゾゾタウン」が開始したことで、日本でも今後テックドリブンなアパレル生産が加速する可能性がある。

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