ファッション

渋谷モディがフロア改装 車いす対応の試着室、点字ブロック、トイレまでの距離表示など

 丸井グループは17日、渋谷モディの4階を障がいがある人でも買い物がしやすいフロアへと改装した。年齢や性別、高齢者、障がい、外国人、LGBTQなど、全ての人が楽しく安心して買い物できる商業施設を目指す。

 丸井グループは、全ての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブで豊かな社会を共に作る道筋として「ビジョン2050」を2019年に宣言している。それに基づき、これまでアニメ事業やスタートアップ支援などを行ってきた。今回の改装は渋谷区が掲げる基本構想「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」に共感したもの。資本業務提携するFABRIC TOKYOとヘラルボニーと協業し、4階フロアをインクルージョンなフロアに刷新した。

 昨年8月にオープンしたFABRIC TOKYOが運営するスーツ店「オールジェンダーストア」を移転。店内設計のアドバイザーにパラアイスホッケー元日本代表の上原大祐選手を迎え、車いすの人でも安心してオーダーメイドができるような空間とフィッティングルームを設置した。店内に2カ所ある試着室はどちらも車いすでもゆったり入れる広さがあるが、奥側のフィッティングには、普段は寝転がって服を着るという車いすユーザーに向けて天井を鏡張りにした。

 また、障がい者だけでなく誰でも使いやすい「みんなの試着室」も新設した。店内通路には点字ブロックを設置、トイレまでの距離表示看板を設置するなど、さまざまなユニバーサルデザインを取り入れた。

 「オールジェンダーストア」の隣接区画には、インクルーシブな取り組みを発信するイベントスペース(カレンダリウム)を新設した。第1弾としてヘラルボニーが運営する「HERALBONY CARAVAN in 渋谷」が、4月27日までの期間限定でオープン。FABRIC TOKYOとヘラルボニーのコラボアイテムを展開する。ヘラルボニーが契約する3人の作家が描いたアートを裏地に使用したジャケットを制作した。17日から先行予約を開始した。

 丸井グループは今後、グループ各館でもダイバーシティ&インクルーシブな取り組みを展開したいと考えている。

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